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フレスベルク・メリアグレースに纏わる調査報告書
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メリアグレース聖教皇国第十六代教皇、フレスベルク・メリアグレースについての調査報告書 ・概説 我が[データ削除]において仮想敵国となりうるメリアグレース聖教皇国。 そこに2019年のクリスマスに起きたかの宗教国家の神体と言えるサイキックキャバリア、『ノインツェーン』の起動。それによって執り行われたコンクラーヴェによる歴代最年少の女教皇、フレスベルク・メリアグレースが誕生した。 始めは中等部の学生という若すぎる年齢から国民には懐疑や不安の声が上がっていたが、そのような声は一ヵ月もすれば完全に少数派となった。 まず、国家運営における彼女の手際は見事な物である。 宗教国家たるメリアグレースはその信徒から得た莫大な資産や資源を元に支援国家として大成していたが、フレスベルク聖はその支援において人が得る感情的な側面と国家の益となる側面の二つを両立させる支援を実施。 更に戦争や災害において出た難民や孤児などに厚い支援金や補助を授け、被災者からの篤い支持を受けている。 『為政者』としても優れているのだが、何より『宗教家』としての能力は非常に高く、その才を持った人物が宗教国家の国家元首となったのは強敵であると言えるだろう ・出自 本名 フレスベルク・タリスマ。 メリアグレース北西の大都市ヴァルツァの児童養護施設『タリスマ修道院』の経営者の両親の一人娘として出生を受ける。 出生前に母体と胎児の安全な出産を考慮してアンサーヒューマンとしての処置を受ける。 幼いころからメリアグレース聖教の熱心な信徒であり、同時に自身の帰依している宗教の客観的な判断力も備えていたという報告がある。 上述の柔軟な信仰心に加え、帰天と称される聖教皇国に伝わる異能の兆しがあった報告アリ。 また、児童養護施設の職員として両親と引き離された、あるいは問題があった年下の子供達の義姉のように振舞っていた模様であり、年上の保護された、あるいは自立した青少年たちには妹のように可愛がられていた模様。 教皇就任以前においてはエルメリナス聖ケセド学院のヴァルツァ分校中等部において司教修士課に所属していたが、教皇就任により飛び級での満期卒業が特例として認められた。 十四歳のクリスマス。首都エルメリナスに赴き当時の聖教皇国で流行っていた神体の『ノインツェーン』の起動者たる資格を問う儀式に参加。 長年にわたり起動者を発見できなかった事により当時では一種のお祭りに近い催しとなっていたが、フレスベルク聖が儀礼を受けた所『ノインツェーン』の起動に成功。 それを以てメリアグレース聖教における救世主伝説『神子代理』として正式に認められ、コンクラーヴェによりメリアグレース聖教皇国第十六代教皇に就任する。 ・能力 為政者として極めて優れた名君。 それに加えて高い人心掌握能力とアンサーヒューマンとしての瞬間処理能力を有しており、国内での現在の支持率は8割を切った事は無い。 だが、何よりも脅威なのは『戦闘能力』に尽きる。 歴代の教皇は聖教皇国において最高戦力と謳われる騎兵使いが数多く名を上げているが、フレスベルク聖はその中でも歴代最強の教皇と目されている。 帰天と呼ばれる異能、それを教皇として最上位のモノを扱えるだけでなく魔力操作における白兵戦や『ノインツェーン』における騎兵戦闘。 あらゆる武力において優れた才能と能力を有するのがフレスベルク・メリアグレースだ。 情報局が算出したデータによれば、我が国の戦略打撃大隊と個人で同じかそれ以上の戦闘能力を有している可能性があるとの報告があるが、審議判断不能。 ・メリアグレース聖教皇国 メリアグレース聖教を国教とする宗教国家。 国教たる聖教の教義は『航空技術と広域通信網による恩恵の礼賛、それ故の関連技術の復元・そして空への憧憬』と言うもの 元々が航空技術の開発に力を注いだ技術者の支援団体が母体であり、そこから空と航空技術を崇める教義を纏めて宗教国家の設立に至る。 そして、殲禍炎剣による広域通信網の壊滅によってかの暴走衛星を国敵とする。 国家の運営方針として上記の通り、紫煙が必要とする団体や地域等に聖教を通じて集った物資を提供して支援し、その支援した存在が大成した以降も支援を続け、後援者として相互補助を担う支援国家と言える。 また、宗教国家として難民や亡命者を受け入れて保護する政策を公言している。一方で保護政策の清廉さは国際社会でも高く評価されているが、その亡命者や難民の情報や技術を擁するという側面も持つ。 専制君主制ではあるが、教皇の座は本来完全実力主義で得られる物であり、高位の帰天使いやキャバリアパイロット、大規模な支援事業にかかわった等偉業を成した者が就任している。 また、教皇を輩出した家は『皇家』として扱われ、メリアグレースの特権階級にして飛び級として代表的な地位である。 一方で『皇家』は教皇を輩出した一族としての誇りを持ち、身内の腐敗や不正等には断固とした処断を下す事も支持を得ている。 それでも帰天に由来する所が大きく、15代目までは皇家は六家までしか存在しなかった。 そして現在、七つ目の皇家としてタリスマ家が列席した。 ・騎士団 メリアグレース聖教皇国の軍的組織。 『騎士』と呼ばれる軍属階級の兵によって国防を担っており、その名の通り制服は軍属のそれよりも騎士然としたもの。 階級は修道士、従者、騎士、聖堂騎士、祓魔騎士、騎士長、筆頭騎士、騎士団長、総代騎士の順にて構成される。 担当とする部門ごとによって七つの部門に分かれて軍団化されており、その種別は以下の者となる。 第一騎士団 騎兵担当 騎兵(キャバリア)を主に主力とした騎士団。 他の部門もキャバリアを扱うが、特に優れたキャバリアパイロットを集めており、軍団の内第三軍団まで所属している。 セルゲイ・アッカドールはこの内第三軍団の副団長を務めた聖堂騎士である。 第二騎士団 陸戦担当 陸軍に相当する騎士団 戦車兵や装甲車兵の支援を受けたキャバリアや支援型キャバリアの支援を受けた兵団の協力攻撃が特徴的 第三騎士団 海戦担当 海軍に相当する騎士団 戦艦に乗り込んだキャバリアが甲板を足場とすることによる機動戦を特徴とした戦闘を得意とする 第四騎士団 空戦担当 空軍に相当する騎士団 『高速飛翔体』でない事を基準としてヘリポーン部隊の支援とその支援を受けたキャバリア部隊を主体としている 第五騎士団 戦力基盤担当 指揮・兵站・通信・憲兵・教育などを統合した騎士団 騎士学校や司教学校にて弁を振るう騎士や司教に縁が深い 第六騎士団 救護業務担当 医療部隊を統合し、各戦闘においての負傷を癒す治療師の騎士団 回復や治療に長けた帰天を有する司教等が所属している 第七騎士団 技術開発担当 あらゆる『戦力技術』を司り、戦力へと還元する騎士団 魔導工学や魔導術式学等の様々な帰天を始めとした魔術工学の権威が所属している ・備考 2020/09/25以降における謎の個人で騎兵部隊を凌駕する傭兵集団『猟兵(イェーガー)』の出現が報告されると同時、メリアグレース聖教皇国に謎の魔術体系を有する少女が接触されるのを確認。 それ以降、長い準備期間を経てからフレスベルク聖が各紛争に介入する事例が多数報告。 これは『猟兵(イェーガー)』との協力関係に至った可能性が非常に高い。 ・事案 2021/07/24、アンサズ地方のエルスタディン軍閥政府を巡る戦役のアークライト自治領にて開催された終戦記念式典にて、フレスベルク聖が『騎兵を悪用した騒乱を引き起こす事例に対する国家連合規模の第三者介入機関』の構想を発表。件の戦役についてフレスベルク聖は戦役終盤の首都攻略戦にて国家を代表して参戦し、アンサズ地方各国家の高官や要職からの信頼を得る事に成功している事を留意。 アークライト自治領、エルディスタン連邦共和国、ウィルバー連合王国、ガイアス大公国、オデュッセイア共和国、メリアグレース聖教皇国を現状の全所属国家としたアンサズ地方を本拠地として国家連合が成立しかけている事が発覚。これについて対策を願う。 2021/08/■■ 国家連合成立阻止は我が国のエージェント数名を拘禁され失敗する結果に終わった。 成立が完了した今我が国の国力では六か国に宣戦布告する余地なし。 作戦の大幅な修正を申請する。
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