PBWめも
お題:僕ごと飲み干して
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澪 「ねぇ夏輝くん」 夏輝 「んー? どしたの澪くん」 澪 「喉乾かないの? ペットボトル、もう空だけど」 夏輝 「喉? ……まぁ、少し」 澪 「じゃあなんか新しいの持ってくるよ。 お茶でいい?」 夏輝 「えーいいよ、澪くん行っちゃうならなんもいらない」 澪 「なんで?」 夏輝 「だって折角のお家デートだぜ? イチャイチャしたいイチャイチャ」 澪 「やだよバカ」 夏輝 「いいじゃんいいじゃん! 二人の時間を大事にしようぜ!」 澪 「でも、少しくらいなんか飲まないと、屋内とはいえ熱射病なるよ?」 夏輝 「澪くんに看病してもらえるなら本望です」 澪 「あんた本物の馬鹿だね」 夏輝 「わーい澪くんに貶されたー」 澪 「……わかった、なら夏輝くんにとってはいいことしてあげるからちょっと待ってて」 夏輝 「良いこと? って、どこ行くんだよ」 澪 「お茶取ってくる」 夏輝 「いや、だからいらな」 澪 「待ってろ」 夏輝 「……はい」 ――数分後―― 澪 「お待たせ」 夏輝 「澪くん遅ーい、俺もう澪くん不足で死んじゃう」 澪 「たかが数分でなに言ってんの」 夏輝 「数分でも離れたくないくらい好きなんだもん」 澪 「……うるさい。 いいからほら、早くベッド座って」 夏輝 「へ、ベッド?」 澪 「は や く」 夏輝 「……うん」 澪 「……よし………ん」 夏輝 「え」 澪 「……」 夏輝 「………え?」 澪 「……んっ……ちょっと、恥ずかしいんだから早くしてよ」 夏輝 「いや、待って、待ってよ。 なにしてんのこれ」 澪 「夏輝くんの膝に跨がってるけど」 夏輝 「それもそうだけどそこじゃなくて」 澪 「……お茶、口に含んであげたじゃん」 夏輝 「うん」 澪 「だから……は、はやく飲めばいいでしょ」 夏輝 「……マジ? い、いいの?」 澪 「……い……いいから、言ってんじゃん……それとも、気変わってほしい?」 夏輝 「いや、嬉しいよ!? 嬉しいんだけど、澪くんから言ってくれたことにスッゲー違和感!」 澪 「だって……変に意地張って熱射病で倒れられるくらいなら、口移しの方が全然マシ」 夏輝 「雰囲気に似合わず真面目な理由」 澪 「煩いな……ほらもう一回。 僕の方が膝立ててあげてんだから、飲みにくいとは言わせないよ」 夏輝 「つか、さ……それは有り難いんだけど。 多分、一回じゃ止まんなくなるよ?」 澪 「………」 夏輝 「……あ、その冷たい目やめて、ごめんマジごめん」 澪 「……はぁ……ま、その時はその時で……いいよ」 夏輝 「へ?」 澪 「夏輝くんには、いつも我慢してもらってるし……今日だけ、だから。 だから……いいよ。 僕ごと飲んで。 無くなるまで全部……飲み干しちゃって、いいから」 夏輝 「……澪」 澪 「……ほら、はやく。 ……んっ」 夏輝 「……わかった。 サンキュ、澪……愛してる」 夏輝 「っていう夢を見たんだ!」 澪 「変態」
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