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菓子パン化ピン『調理後』まとめ
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■四王天・燦 ● 「んふー、悪銭を巻き上げに行きますか♪」 四王天・燦(月夜の翼・f04448)はカフェーを前に嬉しそうには鼻息を鳴らす。猟兵である以前に盗賊である燦にとって悪徳商人は歓迎すべき存在である。 というのも悪徳商人は大概の場合は沢山のお宝を蓄えている上にどんなに盗んでも心が痛む事がないからだ。まさに燦にとって悪徳商人とは理想的な獲物であった。 今も燦の頭の中は悪徳商人が館に蓄えているであろうお宝の事で一杯だ。同時に燦は美術商の館が影朧の巣窟であり下手すると自身が美術品という名のお宝にされかねない事を完全に失念していた。 「さてさて、お宝を盗む為にもまずは館に招いて貰うぜ!」 燦はスキップと鼻歌を交えてカフェーへと入店した。 ● 「んぅ~♪ やっぱりクリームソーダは黒蜜抹茶が一番ね!」 カフェーに入店した燦は本を片手にクリームソーダを堪能していた。その服装は普段とは大きく異なっていた。 何時もの動きやすく隠密行動に適した服装ではなくサクラミラージュの一般的な女子高生が着るセーラー服を纏っているのだ。 今の燦は女子高生に扮していた。20歳な上に身長的な意味でも少し苦しい気がするが燦は女子高生のつもりなのだ。 「それにしても、想像以上に高いなぁ……。」」 そして、燦はクリームソーダを飲みながら近くの書店で調達したドールのカタログを呼んでいた。カタログにはドールを作る為に必要な材料と値段が列挙されている。 だが、材料の値段は想像以上に高く、燦は自然と物欲しげな表情をして無意識の内に髪を弄ってしまう。そんな燦の様子は美術商を誘い出すには十分であった。 「随分と悩んでいる様ですが何かありましたか?」 「……おじさん誰?」 「これは失礼。私はこういう者です。良ければ何を悩んでいるか聞かせてくれませんか?」 突然話しかけて来た美術商に燦は内心ほくそ笑みながらも訝し気な視線を向ける。美術商も慌てる事も無く燦に名刺を手渡すと自らの身分を明かした。 そして、燦はドールを作りたいが材料の資金が足りない事を美術商に告げた。すると美術商は笑みを深めると燦の耳元に口を寄せて囁き始める。 「成程、確かにドールの材料は思いの外高い物です。……そんな燦さんに耳寄りの話がありますよ。」 「耳寄りの話? 何々? 詳しく聞かせてよ。」 「では、店の奥で話をしましょうか。」 耳寄りな話に燦が食いつくと美術商は店員を呼び、手早く燦の頼んでいたクリームソーダの料金を肩代わりすると燦を店の奥へと招いた。 ● 「モデルって裸は嫌だよ。」 「ご安心をちゃんと担当する芸術家に裸は駄目である事は伝えますよ。なんなら、ドール作りを専門としている芸術家を紹介する事も出来ますよ。」 あくまでも女子高生として振舞う燦は不用意に裸を見せる気はない事を美術商に告げた。美術商も燦を安心させるかのようにその点で問題はない事を告げた。 更に美術商は燦に仕事の序でに館内に置かれたドールを筆頭とする美術品の数々を見ていく事を提案した。燦としては館を動き回る大義名分が出来るので喜んでその提案を受け入れた。 「それならお小遣い稼ぎに良いかな。折角だし美術の勉強もさせてもらっても良い?」 「勿論構いませんよ。館内には沢山の美術品が置かれていますから是非とも見ていってください。」 一通りの説明が終わった所で美術商は燦が武器の持ち込み防止の為に手荷物検査を求めた。 当然、燦は武器なんて持っていないと美術商の要求を突っぱねる。しかし、美術商も引き下がらずに拒むならばこの話はなかった事にするとまで言ってきた。 館に招いて貰えないと困る燦は渋々手荷物検査を容認した。 「見慣れないお札ですが何かのお守りでしょうか?」 手荷物の確認が始まって暫くして、美術商は燦が財布から取り出した四王稲荷符について聞いて来た。四王稲荷符について聞かれる事を想定してしていた燦は言い淀む事無く返答する。 「あぁ、これはアタシの地元の神社で扱っている金運のお守りですよ。」 「ふむ……このようなデザインのお守りは始めてみますね。実に興味深い。」 幸い、美術商に護符に関する知識はなかったようであっさりと騙されてくれた。だが、続けて行われた鞄の内容物確認で問題が起きる。 美術商が鞄に仕掛けられていた二重底に気づいてしまったのだ。そして、二重底に隠された小物類が次々と取り出されてゆく。 「申し訳ありませんがこれは置いていって頂いてもよろしいでしょうか?」 当然というべきか鍵束や電子制御装置等の盗賊の七つ道具が入ったポーチを置いていく事を求められてしまう。燦も館に招かれる事を拒まれるわけにはいかない為に美術商の求めに渋々応じた。 こうして燦は一部の装備品を置いていくことになりながらも館へと招かれるのであった。 ■音月・燈夏 ● 「影朧は兎も角……いえ、あまり良くはなさそうですが、その美術商とやらは後でお仕置きが必要ですね。」 音月・燈夏(麗耳の狐巫女・f16645)はカフェーの一席で客に声をかけて回る美術商を眺めながら呟いた。 どうも今回の依頼は本来なら猟兵が出るまでもない案件だったらしい。しかし、美術商が影朧達を匿った上に一般人を精力的に捧げてしまった為に猟兵が出向く事態に発展したという。 燈夏は影朧達を鎮め終えたら美術商をお仕置きする事を決意した。 「まずは館に潜入しないといけないのよね。武器は持ち込み禁止らしいですが……。」 燈夏は腰に身に着けた自身の武器を見る。巫女である燈夏の武器は霊験あらたかな祭具や御札の数々だ。 近代化が進んでいる上に桜の精という影朧を鎮める専門家と言える種族が存在するサクラミラージュでは巫女は戦闘職と認識されていない。 お陰で巫女の扱う祭具や御札もサクラミラージュの一般人には武器と認識されていなかった。燈夏としては武器を持ち込む為に頭を悩ませる必要がなくなったので嬉しい限りである。 「今回は文明の発展に感謝ですね。うん、ラムネ味も美味しいです。」 燈夏はカフェーで美術商を待つ最中の時間潰しとして注文していたクリームソーダを手にとった。クリームソーダと言えばメロンソーダの印象が強い燈夏であったが色んな味を選べるという事で今回はラムネ味注文していたのだ。 恐らくは他の飲み物との区別する為に薄い青色に染まったラムネを飲んでみれば燈夏の口の中に仄かなレモンの風味が広がる。更に溶けたバニラアイスと一緒に呑めばまろやかな甘さが加わった。 そして、クリームソーダを堪能する燈夏に美術商が声をかけてくる。それに燈夏が応じれば美術商は燈夏がクリームソーダを飲み終えるのに合わせて店の奥へと燈夏を案内した。 ● 「館内には色々な美術品が置かれている様ですが、それを見て回る事は出来ますか?」 「勿論できますよ。ただ、一部入室できない部屋もありますので、その時になったら改めて教えますね。」 個人的に美術品に興味のあった燈夏は説明が一段落着いた頃を狙い美術商に質問した。上手くいけば影朧と戦う上で有利になる手掛かりが得られるかもという打算もあった。 燈夏の質問に美術商は笑顔で返答した。入れない部屋というのは恐らくは帳簿などの書類を保管している部屋の事だろうか? 既に売り払われた一般人達の行方を追う手掛かりが得られるかもしれないと思った燈夏は後でこの情報を他の猟兵達と共有しようと考えた。 「武器の類は持っていないようですね。それでは館へとご案内しましょう。」 そして、手荷物の検査も特に問題なく通過した燈夏は影朧の巣くう館への潜入を無事に成功させるのであった。 ■在原・チェルノ ● 「人を人形に変えてしまうなんて許せません!」 今回の事件に関わる影朧達の能力を聞いた在原・チェルノ(流星忍姫チェルノ・f06863)は憤慨した。 影朧達も悲しい過去を抱えているのだろう。しかし、それが一般人を襲って良い理由にはならない。 しかも、今回の影朧達はただ傷つけるのではなく人形や石像などの物に変えて辱めるというではないか。人々の為に戦うチェルノがそんな影朧達の所業を許せるわけがなかった。 「流星忍姫チェルノ、参ります! ……ただし、影朧に気付かれない様にこっそりと、ね。」 チェルノは持ち前の忍術で素早く女学生に扮するとカフェーへと足を踏み入れた。 ● 「ピーチ味と思いましたがさくらんぼ味でしたの。」 チェルノは僅かに量の減ったピンク色のクリームソーダを眺めながら呟く。桃の濃厚な味と思いきやチェルノの舌に広がったのは甘酸っぱくも囁く様な味だ。 更にソフトクリームが溶ければピンク色のソーダが薄い桃色となり、さくらんぼの甘酸っぱさがバニラの甘さを更に引き立てた。 暫くしてクリームソーダを堪能するチェルノの前に美術商が近づいて来た。チェルノは目標の接近に女子高生としての振舞を続けながらも気を引き締めた。 「失礼、少しお話よろしいでしょうか?」 「大丈夫だけど、あたしに何か用があるの?」 美術商は何度目かも分からない説明を始めた。最初とは打って変わって美術品の素材……実際には美術商に破滅を齎す死神の勧誘に成功している為か期限が良い事が丸わかりだ。 そして、館に巣くう影朧と戦う事が目的のチェルノも美術商の話に食いついてゆく。 「あたし芸術には興味あるんですよ!先生ってどんな人なんです?」 「そうですね、私の館では5人の先生が作業をしているのですが、正直に言うと変わり者が多いですね。」 美術商曰く、館に巣くう5体いる影朧の内2体は各々の作業場での創作活動に専念しており外に出る事がないらしい。そして、1体が作業場を2か所要求し気分に応じて作業場を行き来しているという。 更に1体はとても活動的で作業場にいる事の方が珍しいそうだ。そして、最後の一体は酷く神経質で作業中は外出は愚か作業場に人が入る事を拒み、強引に入ろうとすれば酷い目に合うらしい。 チェルノは予想以上の収穫に内心ほくそ笑む。 「さて、申し訳ありませんがチェルノ様の手荷物を確認させて頂いてよろしいですか?」 そして、美術商はチェルノに武器の持ち込み禁止の話を始めた。 ● 「これは変わったデザインの懐中電灯ですね。」 美術商はスターボウスティンガーの見分をしながら唸る。フォースセイバーの一種であるスターボウスティンガーを十全に扱うには膨大なサイキックエナジーが必要となる武器だ。 僅かなサイキックエナジーしか持たない一般人がスイッチを押しても安全装置が働き仄かな光を灯す事しか出来ない。故に美術商にはスターボウスティンガーが変わったデザインの懐中電灯にしか見えなかった。 それは同じくサイキックエナジーを必要とするサイコキャノンでも同様だ。美術商がどれだけ弄っても電子音がなるばかり、美術商はサイコキャノンも女学生の間で流行している玩具と判断した。 「ガラスの手裏剣とは珍しいですね。」 そして、チェルノが次に見せるのはスターライト・スティレット、世にも珍しいガラスで出来た手裏剣だ。 チェルノは唯一明確に武器の形状をしているスターライト・スティレットでも問題なく持ち込めると考えていた。というのもガラスで出来ている時点で美術商は美術品と判断するに違いないからだ。 美術商が神経質な性格の持ち主であれば持込を断られるかもしれない。それでも既にスターボウスティンガーとサイコキャノンが持ち込める事が確定しているので駄目だった時には潔く諦めるつもりであった。 「……ふむ、これは大丈夫でしょう。ただ、これほどの美術品が壊れるといけないので包ませて頂きますね。」 果たして、スターボウ・スティンガーの持ち込みも許可された。美術商は鞄の中から梱包材を取り出すとスターボウ・スティンガーを丁重に包装した上でチェルノへと返却した。 無事に武器の持込に成功した上に影朧の有益な情報を得られたチェルノはほくほく顔で館へと招かれるのであった。
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