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【仮プレ】外宇宙への出航~See You Again
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二尾・結 ● 「なるほどこういうオチね!」 結は専門店の一角に身を隠しながらこれまでの邪神の行動の意図を理解した。邪神は第3形態で獲物を確実に仕留める為の準備をしていたのだ。 恐らはこの邪神は搦手に長ける代わりに素の能力は低いタイプだ。しかし、今の邪神は策の成功により神話の怪物メデューサの如き難敵と化している。 「私のグッズはいいけど私自身が棚に並ぶわけにはいかないわ!」 スーパーヒーローである結としては自分のグッズが出来るのは嬉しい。しかし、自分自身がグッズにされるという状況は流石に許容できなかった。 「……とはいうものの、どう動けばいいのかしら? 本当は受けて倒したいけど、流石に一撃で無力化はモットー以前の問題なのよね。」 今の結が取れる手段は限りなく少ない。というのも結のもつ技の多くが敵の攻撃を受ける事を前提とした技であり、そうでないものも今回の邪神の攻撃に対応するには厳しいものが殆どなのだ。 ユーベルコードを抜きにしてもの至る所を漂う陽炎状の物体を搔い潜りながら、邪神に見られず、邪神を見る事もなく攻撃を当てなければならないという無理難題が待っている。 結が悩んでいる間も邪神の攻勢は止まらない。とうとう、結の潜伏する店にも陽炎状の物体が侵入してきたのだ。 このままでは戦うまでもなく結は倒されてしまう。かといってご都合主義な展開にでもならない限り現状を打破する事は出来ないだろう。 「ご都合主義……そうだわ! 丁度良い力があったわ!」 ご都合主義という言葉で結は最近になって覚醒した新たな力『運命と因果の逆転劇』の事を思い出した。早速結はその力の行使を始める。 すると結は今ならどんなことでもうまくいくという自信が満ち溢れてきた。 「『絶対に成功させてみせるわ! だって私ヒーローだもの!』」 根拠のない自信に身を任せ、結はショッピングモールの通路へと踊りでた。すると通路を漂っていた陽炎状の物体が結を包み込もうと迫りくる。 「あんた達なんて一振りで消し飛ばしてあげるわ!」 結は破刃剣で陽炎を横薙ぎにするのだが破刃剣は陽炎を傷つける事無く素通りをする。そして、全力で破刃剣を振るった為に結は勢い余ってその場で回転してしまう。 しかし、偶然にも結が回転する事により仰ぐように動いた防護外蓑から風が起きたかと思えば陽炎が拭き散らされたのだ。 そう、陽炎状の物体は非生物を透過する能力を持つ一方で本物の陽炎の様に大気の影響を受ける性質を持っていたのだ。 「縺ゥ縺薙↓縺?k縺ョ?」 「っ! どうやら近くにいるみたいね。ここからどうやって近づこうかしら……。」 マントをはためかせる事により巻き起こる風で陽炎を蹴散らした結であったが、奇妙な鳴き声が聞こえた為に咄嗟に瓦礫の山に身を隠した。 程なくして、瓦礫の山越しに邪神が歩く音が聞こえて来る。奇襲を仕掛ける絶好のチャンスだが、ここで飛び出せば邪神を視認した結に邪神の能力が襲い掛かるだろう。 使える物がないかと周囲を見回した結は偶然にも消火器を見つける。消火器を見た結に突如として邪神を攻撃する為のアイディアが沸き上がった。 「そうよ! 視認するのが駄目なら、ちゃんと視認できなくすればいいんだわ!」 結は消火器を手にとると周囲に消火剤を撒き散らし始めた。撒き散らされた消火剤は結と邪神の周囲を漂い即席の煙幕となった。 周囲に消火剤が充満した事を確認した結は瓦礫の山を飛び出し邪神と対峙する。果たして、邪神の能力が発動する事はなかった。 即席の煙幕により邪神と結は互いの姿が朧げな影の様にしか見えず、邪神は能力の発動条件を満たす事が出来なかったのだ。 「ご都合主義様様ね! これでもくらいなさい!」 様々な偶然の果てに接近に成功した結は破刃剣を邪神へと振り下ろす。振り下ろされた破刃剣は邪神の脚を数本をあっさりとを切り飛ばした。 ここまで凄まじい戦果をあげてきた『運命と因果の逆転劇』だが強力な力には代償が付きものだ。 『運命と因果の逆転劇』の代償、それは近い未来での行動の失敗を招く事であった。 ● 「ま、待って! 今煙幕が晴れちゃったら……あっ……。」 結は完全なる邪神の甲殻が強固であると考え、破刃剣を全力で振るっていた。だが、予想に反して邪神の体は脆くあっさりと切り裂けた為に勢い余ってしまった。 先ほどの焼き直しの様に結の体はその場で回転し、防護外蓑が仰ぐように動き、風を起こしてゆく。 そして、防護外蓑が発生させた風は消火剤の煙幕を散らしてゆき邪神の姿を結の前に露わとなる。 邪神の姿は蜘蛛をベースに狐や鳥を混ぜた合成生物を思わせる物であった。だが、結が邪神の姿を視認した事により邪神の能力が発動した。 もぐもぐもぐもぐ 「荳ュ縲??鬟滓─縺ァ縺……。」 「むぎゅっ!? な、なにがおきて……はぅっ!?」 結の体が何の前触れもなく歪み始める。四肢が関節を無視してねじ曲がり、頭部が胴体に埋没する。 だが、結の体の感覚は何の異常も訴えてこない。かといって体を動かす事も出来ない。 もしも、その場に誰かがいれば陽炎状の巨大な手が結の体を捏ね繰り回している光景が見れただろう。 結の体を包み込む巨大な手は何処かへ移動を始めた。移動の最中も結の体は捏ね繰り回され、段々と小さく圧縮されてゆく。 巨大な手が辿り着いた場所は美容品店であった。いつの間にか捏ね繰り回す動きを止めた巨大な手は品棚の空きに結を置くと霧散するのであった。 (あれ……わたし……なにを……? なんでからだがうごかないの?) 暫くして意識を取り戻した結はあたりを見回そうとした。しかし、結の体は動かなかった。 (わたし、なんでここにいるの? あれ、そもそもわたしってだれ……?) それどころか結は自分が何故ここにいるのか、そもそも自分が何者かすら分からなくなっていた。 だが、結は自身の前方に鏡が置かれている事に気が付いた。 鏡に映っていたもの、それはトリートメントに成り果てた結だった。 結の体は片手で持てるサイズの容器になっていた。その形状は四肢こそ失われているが結の体を忠実に再現しており、頭部から伸びるツインテールが取っ手の役割を成していた。 更に容器には結の人としての記憶と人格が変化した金色の液体が詰まっており、金色の液体を湛える体をシャドウスーツの柄が忠実に再現されたフィルムが包み隠していた。 そして、結はフィルムの一部に『TwinTail Hero Treatment』と書かれている事から自分がトリートメントである事に気が付いた。 (そうか、わたしってトリートメントなのね。トリートメントならだれかにつかってもらわないと! ……ねぇ、だれかいないの!) こうして人としての記憶がトリートメント液に変換され、新たに商品としての人格が形成されつつある結は自分を使ってくれる者を求めて声なき声をあげるのであった。
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