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【仮プレ】外宇宙への出航~See You Again
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波狼・拓哉 ● 「……面倒臭そうになってしまった。」 拓哉は目の前で自身を指差す探偵の邪神の検索バーに表示された『コーヒー』の文字に思わず顔を覆った。 どうやら、駄目元でやった事が原因なのか、先の司書とのやり取りから『アイスコーヒーに関する道具』当りが表示される筈だった検索ワードが大きく削られてしまっているのだ。 「んーまあ全部吸われなくてセーフ…? セーフなのかこれ?」 大半が削り取られたとはいえ、『コーヒー』という候補に挙がるであろう商品の予想が出来るワードは残っている。 検索ワードが完全に消えていたり、残ったワードが『アイスコ』『スコーヒー』だったりしたらどんな商品が候補に挙がるのか分からないという惨事に見舞われていたかもしれない。 「……もう取り返しつかないしいいやもう。切り替えが大事なのです。」 拓哉は開き直る事にした。邪神が何を拓哉の欲しい物候補に挙げて来たとしても拓哉が邪神を殲滅するという結末に変わりはないからだ。 「さて、さて!!! 取り敢えず一体ずつ潰して回るのがいいのかな……。」 気持ちを切り替えた拓哉は手始めに自身の周囲で無駄に洗練された舞踏を繰り広げる分身達の殲滅をする事にした。 事前情報にはなかったものの、この分身を倒す事により後の戦いが楽になるかもしれないと思ったからだ。 『さあ、化け撃ちなミミック…! 暁の地平線に存在を刻みな!』 拓哉は司書が消滅した為に戻ってきた箱型生命体達に指令を送る。すると箱型生命体達は寄り集まると砲塔数に定評のある宇宙空母へと変化した。 場所が場所なので1分の1サイズではなく1200分の1くらいのミニサイズだが大きさ以外の性能に変わりはない。 そして、宇宙空母の50基に迫る砲塔から無数の光線が分身へと発射される。 「……『コーヒーミル』……『コーヒーノキ』……。」 「なんであんな動きで避けられるんですかねぇ? というか、何を口走ってんだ?!」 宇宙空母から発射される光線は容赦なく分身達に襲い掛かるが、分身達は何かを口走りながら既視感のある動きで光線を華麗に避けてゆく。 その光景に拓哉は呆れ果てるが、分身達が口走った言葉に思わず突っ込んだ。 百歩譲ってコーヒーを挽く為の道具を候補に挙げてきた事は許そう。だが、まさかのコーヒー豆の原料が候補に挙がってきた事は流石の拓哉も看過できなかった。 「『アイス』コーヒーつってんだろてめ―! 関連する、じゃないんですよ。いや、最悪『豆』が出てきても問題ないんですが……。」 「……検索中……検索中……該当する商品の数は2億件……検索ワードの追加を確認……再検索を開始します……。」 拓哉は最寄りの分身へと駆け寄ると文句を言う。そして、文句の中の言葉の一部を追加の検索ワードと認識した為に動きの止まった分身が宇宙空母から放たれる光線に貫かれてゆく。 「……『深入りマンデリン』……『水だしコーヒー』……『イルガチェフェ』……。」 「先程よりはマシな結果が出てくるようにはなったね……。」 検索ワードがコーヒー豆とその加工品が殆どになってしまったものの、関連道具や樹木ではなくなった事に拓哉は安堵した。 「これ、下手に干渉しない方がいいんじゃないですかね……?」 拓哉は追加の検索ワードとして『缶』が浮かんだものの、第六感がそれはやめておけと訴えかけてきた為に言わないでおく事にした。 そして、司書との戦いでの事も相まって下手に干渉しない方が良いという結論に至った拓哉は最寄りの椅子に腰かけると缶コーヒーを飲み始めるのであった。 音月・燈夏 ● 「全然検索結果を絞り込めていないようですけど、壊れてしまったのでしょうか?」 燈夏は額に片手を当てながらもう一方の手で検索ボタンにチョップをかまし続けている探偵の邪神を眺めながら首を傾げる。 もしかしたらあれが第1段階の邪神を撃破する事による第2形態の弱体化なのかもしれない。 「こういう時は叩けば直ると聞いたことがあります。早速試してみましょう。」 このまま放置しても不味い事になる気がした燈夏は取りあえず、何処かで聞いた壊れた機械の治し方を探偵の邪神で試してみる事にした。 「検索結果は3件、検索を終了します。次はあなたの求める物を見つけ出して見せましょう。」 「あら、次は私なんですね。……検索ワードが凄く大雑把になっていませんか?」 探偵の邪神に向けて一歩踏み出した直後、探偵の邪神が燈夏を指差した。すると邪神の眼前の検索バーに新たな検索ワードが入力される。 入力された検索ワードは『着物』であった。先の戦闘で司書が振袖を欲しいと認識してくれたと思っていた燈夏は困惑する。 だが、探偵の邪神は困惑する燈夏の事など知らんと言わんばかりに検索バーにチョップをぶちかました。 「検索中……検索中……該当する商品の数は5億2千万件……。」 「こ、このままじゃ不味い事になりそうです。早く直しにいきませんと!」 先程以上に膨大な数の検索結果を呟く探偵の邪神に燈夏は顔を青褪めると慌てて探偵の邪神の元へと駆け寄ろうとする。 しかし、燈夏の行く手を阻むかのように邪神の分身が出現し無駄に洗練された動きによる舞踏を始めた。 「あら、この邪神も増えるのですね。すいませんが道を空けてくれませんか?」 「……『黒紋付』……『付け下げ』……『小紋』……。」 本体の元へ進む為に分身へと問い掛ける燈夏。しかし、分身は単語を呟くばかりで道を空ける気配はない。 強引に進もうとすれば分身達は舞踏に織り交ぜるかの様に手刀や踵落としで攻撃してきた。 燈夏も狐火で反撃をするが、分身達は予知しているかのように無駄に華麗な動きで全て避けられてしまった。 「……『お召』……『色留袖』……『浴衣』……。」 「もしかして私の欲しい商品の候補を挙げているのですか?」 分身達をどうやって突破するか悩んでいた燈夏だが、ふと分身達の呟く単語が着物の種類に関するものである事に気が付いた。 だが、呟かれる単語から邪神が燈夏を魅了した着物を探し当ててくれるのか聊か疑問であった。 故に燈夏は意図せず下分身を突破する為の方法を実行した。 ● 「違いますよ探偵さん。着物は着物でも浴衣などではなく、晴れ着用の所謂『本振袖』ですからね。」 「……『訪問着』……検索ワードの追加を確認……再検索を開始します……。」 燈夏の指摘を聞いた分身達の動きが止まったのだ。燈夏は分身が指摘を聞き受けた事に一瞬呆けてしまう。 そして、立ち直った時には分身達は再び舞踏を始めていた。 「もしかしたら……探偵さん、『桜色』の基調に、『金糸』などで『華やかな柄』が描かれた逸品があるでしょう?」 「検索ワードの追加を確認……再検索を開始します……。」 改めて自身の魅了された振袖の詳細を分身に伝えてみれば分身達は燈夏の目論み通りに再び動きを止めた。 燈夏はその隙を逃す事無くユーベルコードを発動させた。燈夏の手から放たれた膨大な量の霊力が分身達をいちご大福の苺の如く包み込み封じ込めてゆく。 「少しの間、大人しくしてくださいね。さて、確か斜め45度で叩くんでしたよね。……えいっ!」 無事に分身達の無力化に成功した燈夏は改めて本体である探偵の邪神の傍らにまで歩み寄ると右腕を振り上げる。 そして、探偵の邪神の頭へと容赦なくチョップをかました。チョップをかまされた探偵の邪神は何故か高速スピンを決めながらふっとばされてゆく。 「検索中……検索tyっ!? ……検索中……該当する商品は7万件です。」 「どうやら、治っていないようですね……。」 最終的に頭から着地をした探偵の邪神だが、その挙動に変化はなかった。強いて言えば追加ワードのお陰か検索結果が大幅に絞られた事が変化であった。 結局、新たな検索ワードも思いつかなかった燈夏は探偵の邪神へのこれ以上の干渉を諦めると着物店へと向かう事にした。 「検索してもらうよりも、実際に見ていただいた方が早い気がするのですが……。」 自身を魅了してやまない振袖を撫でながら、燈夏は邪神がこの振袖を探し出してくれる事を祈るのであった。
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