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"蒐集卿"ロザーリヤ・ユスポヴァのメモ
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◆大まかな経歴 西暦1900年生。 骨董品や美術品の蒐集に凝った貴族一家に生まれ、幼少期から審美眼を養って育ってきた。 ディヴィジョンの復讐者とクロノヴェーダが戦っていた時期には、吸血鬼にして貴族である復讐者として、領地を敵から護っていた。 年若い少女である彼女が年上のきょうだいを差し置いて一家の当主となったのも、復讐者に覚醒していたからである。 祖先が蒐集していた呪物から力を引きだし、クロノヴェーダと戦っていたものの、敢え無く敗北。1915年の春のことだった。 歴史改竄が成された今、領地の全てと一家の収蔵品の大半を失い、辛うじて持ち出したごく一部の至宝だけを手に2022年の新宿島に漂着した。 ◆過去の断片 ・ロザーリヤが地位を継承する以前、一族の当主を務めていたのはきょうだいの長姉だった。 非常に優秀な人物だったが、ロザーリヤが復讐者となった少し後に亡くなったようだ。 口さがないゴシップ好きの人々には、この「タイミングの良さ」に陰謀を見出す者もいたらしい。 ・魔性の竜人の如きネメシス形態は、伝説に語られる悪竜■■■と邪翁■■■■■に関連するものらしい。 ◆細かい設定メモ ・苗字が「ユスポヴァ」となっているが、これは家名「ユスポフ」の女性形である。 正史でのユスポフ家はロシア帝国屈指の富裕な貴族であり、ラスプーチンを殺害したフェリックス・ユスポフの家門としても知られる。 だがロザーリヤが生まれた時間軸は、クロノヴェーダによる歴史改竄に復讐者が抗った不明瞭な時期のものである。 そのため、正史のユスポフ家とどれぐらいの関係があるのかは定かでない。 ・血液以外の食物で最大の好物は、新宿島に漂着して間もないころに食べた柏餅。 現在手に入れることが可能な最高級のものを「至宝」として、一族の所蔵品目録に登録してしまったほど好き。 ・ロシアンティーはジャムよりも蜂蜜で飲む派。 <旅団「爵位奪還血盟ヴァンパイア・バンド」関連の設定> ◆領地 往時のユスポフ家が治めていたのは、古くからの交易路に面し交通の便に恵まれた地だった。 14世紀にモスクワ大公国に加わって以来、順調に発展を続け、19世紀には鉄道の敷設によって一層交通の要衝としての価値を増した。 各地から人やモノが集まる地を長年に亘って支配した一族は、畢竟、刺激的な文物を入手する機会に恵まれ、蒐集癖をかき立てられる。 彼らは代を重ねるほどに美術品や骨董品への執着を強めた。表面的な寛大さと、強い自己顕示欲から、コレクションを所蔵・展示するためだけの離宮を建てる程に。 いつしか、家門の当主は"蒐集卿"と呼ばれるようになった。彼らは領主の座と共に、離宮を前身とする美術館の館長兼主任学芸員の職を継承する文化で知られている。 刻逆によってロザーリヤ以外の血族は絶え、彼女が個人的に持ち出していたものを除き、所蔵品は奪われてしまった。 ◆現状 いかなるコネによるものか、新宿駅から徒歩7分ほどの高層ビルのとあるフロアに入居して拠点としている。 表向きは西洋美術、特にモダンアートを扱うアートギャラリーだが、魔術的に隠蔽された秘密の入り口が存在する。 その向こうには、復讐者の来客をもてなすラウンジや、ロザーリヤの執務室が設けられている。 ◆臣下の状況 「アートギャラリーに勤める新宿島の一般市民」という「仕事上の部下」は存在する。 しかし彼らには自分が復讐者だと伝えていても、血盟や"蒐集卿"のことは敢えて教えていない。 慈悲、客観的評価、侮りといった諸々の理由で、「臣下」とは見なしていないからだ。 現時点では積極的な臣下の勧誘は行っていないが、来る者を拒むつもりもない。 優れた審美眼や斬新な感覚を持つ者を見れば、自分から口説く可能性もありえる。 なお雇用された場合には、学芸員になるための楽しい研修を受けることになる。
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