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【藤溟海】 夜汽車の旅に浮足立つ心地 流れる世界を眺める旅景色 紅葉に桜が入り混じるのも眠る夜に共にゆくのも 瞬く合間に流れてゆくから夢のようねと窓に手掛けて そしたらとーじろさんが探偵役 せんせが記録役兼助手かしらな 僕の番になる前に解決なさって 文字に綴った旅景色もきっとたいそう美しかろな 推理物に仕立てて、お二人の解決するのも格好良いよう 物語に夢馳せてお声にまた窓を見遣れば感嘆の息ひとつ 僕で慰められるなら、この夜の畔ではあんまり贅沢ねえ でもね、せんせの物語に添えるよに、とーじろさんの夜のうち おふたりのためのが僕は良いかしら お月様と更ける夜、ああ、ほんに 明けるに惜しい、夜だこと
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