PBWめも
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檪 朱希 裏設定・過去等
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🦋蝶の傷跡と一部の地域に語られた物語について 蝶の傷跡は、UDCアース製の刻印によるものであり、「怪異:破滅導く深淵の蝶」によるもの。 怪異単体では非常に弱く、脅威にすらならないが、「宿主」に寄生することで徐々に真価を発揮する。 ただ、宿主は誰彼構わずというわけではなく、強い「心の傷」があり、一度でも世界に絶望したことがある場合に宿れる。 朱希の場合、「村人全員から存在を否定され、常に人として扱われない。そして誰にも助けてもらえない絶望」から認められた。 ※トラウマは、怪異が宿った後の後天的なもの。 【物語】 ある小さな貧しい村から離れた場所に、一匹の蝶がいました。 その蝶は普通の蝶と違って、人々の感情を糧に生きることが出来るという、そんな不思議な白い蝶。 人々の感情を糧にするといっても、小さな幸せや喜びと言ったものでお腹いっぱい。 毎日少しだけ、村の人々から感情をもらって……たまに、自分が認めた人に幸運を分けるようなことをして、日々を過ごしていました。 その蝶の周りには、お世話係がいました。 あまり自分を守る力のない白い蝶が、僅かな力を使って創り出した青い蝶と橙色の蝶。 彼らは、白い蝶を……時に好奇心から捕まえようとする人間から、時に無作為に命を奪おうとする生き物から、ずっとずっと守り続けていたのです。 そんなある時、村から一人の少女が白い蝶に遣わされました。 白い蝶が「神の使い」ではないかと噂が立ち、是非村の繁栄のために祀らせてほしいと、願い出たのです。 少女は、最初に白い蝶が幸運を分けた人物でした。 白い蝶は、悩みました。 青と橙の蝶は、人間に関与することを良く思っていなかったのです。 ――でも。 白い蝶は、人間の良いところを知っています。 青と橙の蝶にも言い聞かせていました。 二匹の言葉ももっともだけれど、白い蝶は、人間たちを信じることにしました。 決して、悪いことにはならないだろうと。 白い蝶と、その蝶が認めた少女は一つになりました。青と橙の蝶は、少女と白い蝶を守るべく『対の鎖の導き手』として、守護者としてずっと少女の傍に仕えることになりました。 そして村の人々は、彼女の像を作り、祠に祀りました。すると、貧しかった村は繁栄し、幸せな日々が続く―― ――そのはずでした。 村の噂を聞き付けた近隣の村が、その白い蝶と少女を捕まえようと、争いを仕掛けてきたのです。 村の人々は少女を奪られることを恐れ、また、少女は争いを仕掛けてきた人々に懇願しました。 「村が繁栄したのは、私や蝶の力ではありません。私も、村の人々も、ともに助け合い支え合ったからこそ、ここまで繁栄することが出来たのです」 「争いが生まれれば、それこそ互いに破滅を導きかねないでしょう。ですから、どうか――」 ――争わないでほしい。 しかし、近隣の村は諦めるどころか、村の人々にバレないように少女を何度も攫おうとし、その度に守護者に守られていました。 そしてとうとう。 争いが起きてしまいました。 火矢が放たれ、次々に建物が崩れ、中にいる人々も容赦なく殺されてしまう。 村の人々も、我慢ならないと武器を持ち、攻め入る人々を殺してしまう。 ――悲しみ、憂い、憎しみ、怒り…… 喜びや楽しさと言う感情が、正の感情であるのなら。 その反対、負の感情がその場から溢れて止まることがなく放出されていく。 ――少女は、人々の姿に絶望しました。 血の海に倒れる母、守ろうと立ちふさがった父を容赦なく切り捨てる人。 怯えて逃げる妹や弟を 少女は何度も懇願しました。攫おうとした人々に、このようなことをするのはやめてと何度も、何度も…… 少女の心の中に宿った、とてつもなく強力な負の感情は激しく渦巻き……白い蝶もまた、その羽を黒く、紅く、禍々しく染めていきました。 全てが、色のない世界見える。 周りが、全て黒に見える。 ――シンジテイタノニ。 ――私は、信じたかったのに。 ―― ――村の外の人達も、攫おうとした人たちも、きっとわかってくれるって…… ――皆……ミンナ…… ――「『滅んでしまえ!!!』」 🦋 【宿敵】 ・先代蝶の宿主「アゲハ」 ・怪異「破滅導く深淵の蝶」 ・禍つ楔の咎 ・導く予言師 🦋 私は生まれつき、赤い、赤い眼を持っていた。 髪も黒髪に赤が混じった、周りと違う黒と赤。 ──なんということだ…… ──悪魔だ……悪魔の子だ!! ──殺せ! 母親諸共殺してしまえば村は救われる! 元々、村では独自の思想を持って生きていた。 その人達にとって、突如として起きた困惑と動揺。 誰が言い始めたのか……悪魔、その一言から、私の人生は幕を開ける…… * ダークセイヴァー【星灯の村】。 この村では、子供は神から賜る神聖な存在であり、象徴として大切にされていた。 特に、村長の子供である私は……一層皆から期待を受けていた。 ──神より賜りし星、赤く染まる時。 ――世界は、破滅へと誘われるだろう。
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