PBWめも
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Clarice Crest
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▼経歴 都市国家連合「アルクス」に所属する都市国家「トワイライト」の出身。 敵対勢力の襲撃により滅びた「トワイライト」の最後の生き残り。 同都市国家の救援に訪れた傭兵小隊「Blast of Wind」により救助され、以後彼らの庇護下で育つ。 身柄を保護されて以来、同部隊の隊員たちによりキャバリアの操縦、機体構築の基礎知識、武装の扱い等々、キャバリア乗りとして必要な知識・技術を仕込まれている。 ……尤も、授かるまでもなく凡その知識は彼女の中にあったのだが。 ▼特性 卓越したキャバリアの操縦適性から、都市国家「トワイライト」で研究が進んでいた新時代のアンサーヒューマンであると推測されている。 出身都市国家は、周辺諸国に於けるキャバリアの制御システムの開発、進化、革新に一役買った研究都市であり、 転じてキャバリアを動かす側――パイロット側の適性延伸といった分野にも造詣が深かった。 それこそ戦乱の開始期から、彼らはそうした「キャバリアに搭乗するに適した性能を有した子供たち」を生み出すことを旨としており、 一時期はそうして生み出された子供たちを「輸出」することで国家運営を賄っていたこともあると言われる。 こうした背景と、彼女と共に遺された「システム・フォーアンサー」の存在から、彼女はこのシステムに適合すべく生み出された存在であるとの見方が有力である。 ▼乗機 Blast of Wind-Chrom Cavarier No.12 [BLUEBIRD] クラリス・クレスト専用機として開発された、軽量の逆関節脚部が特長のクロムキャバリア。 優れた跳躍力、姿勢制御力が特長であり、立体的・三次元的機動を得手とする。 奇襲・遊撃に優れた機体であり、基本戦術はトップアタック・一撃離脱といった奇襲戦法が主となるが、 当該機体は推力機関のカスタマイズによって最高速度および旋回性能・瞬間推力を高めており、 最大限にその性能を引き出せれば極近距離での撃ち合いにも適応できるスペックを有している。 機動力確保のためにかなり軽量化されており、装甲の薄さと対反動性能の低さが難点。 特に運動エネルギー弾による衝撃には頗る弱く、被弾が致命的な結果を招きうる。 ▽Weapon Unit ・固定武装:BoW-HLC02/BS-S “クラウ・ソラス” 固定武装は左背部に装着された双発式ハイレーザーキャノン。 但し企業で生産され、一般に販売されているものに比べて若干のカスタマイズがなされている。 威力は折り紙付きだが、その分重量や稼働に必要なエネルギー総量も相応に高く、この機体に積むには些かアンバランスである。 それをあえて採用しているのには三つの理由がある。 一つ、単騎運用を想定されたブルーバードに於いて、決定力のある武装を一つ以上搭載することは必須であること。 一つ、同機は通常稼働に必要なエネルギーが非常に少ないため、機動戦闘を行いながらでも十分にこの武装を運用可能であること。 一つ、同機の姿勢制御にこの砲塔を利用することが想定されていること。 以上の通り、一見アンバランスながら、当該武装はこの機体にとって必須の武装となっているのである。 ・可変武装 上記以外の武装、特に腕部で把持する銃器類に関しては、想定されるフィールドによって都度持ち替えている。 中でも比較的頻度高く使用されているのは以下の二種。 BoW-AR04/RS “ガーンディーヴァ” 瞬間火力に優れたキャバリア専用アサルトライフル。軽負荷・低反動で軽量機向けに調整されている。 BoW-SR05/RS “ガ・ボー” SR03“ゲイボルグ”の流れを汲みつつ軽量機向けに調整されたスナイパーライフル。 基礎となったモデルよりもやや射程距離と威力は落ちるものの、取り回しがよく低負荷。 ▽System:for Answer コックピットブロックに据えられた巨大な演算ユニット、通称「統合制御システム」。 イメージ入力による脳波制御機構を統括する、いわば人体でいえば脳神経系にあたるもの。 汎用性の高い技術のみで整備補給を賄えるこの機体に於いて、唯一代替の利かない、もっとも特筆すべき機構である。 搭乗者の脳神経系を直接に機体と接続することにより、「脳が行うイメージ」で機体を制御するというのがその本態。 簡単に言えば、右に避けようとイメージするだけで機体がそのように回避行動を取る、というシステムである。 もっとも、通常時であればそれはあくまで補助的な役割しか果たさないため、イメージ入力と自身の機体操作を同期させなければならないなど、搭乗者本人のキャバリア操縦技術も一定以上に要求される。 補遺: 実際のところ、極限まで装甲を削り、対反動性能よりも機動力を重視したブルーバードは、つまりは安定性に欠ける。 故に、数値だけを参照すれば、想定されるこの機体の姿勢制御力は劣悪の一言で切って捨てられる程度のものとなるはずである。 しかし、システム・フォーアンサーを介したイメージ入力による姿勢制御システムの補助があるお陰で、 実際の稼働時に於けるブルーバードの姿勢制御力は「優れている」という評価を得るだけのものとなっているのである。 これが、ブルーバードが「クラリス・クレスト専用機」である所以でもある。 ▽Full Spek システム・フォーアンサーを経由して機体との接続を深化させ、機体と搭乗者が完全に同調・同期することにより、 平時は姿勢制御に寄与するのみだった統合制御システムの機能を拡張、あらゆる動きへ反映させる。 つまり完全同期状態の搭乗者は、脳に思い描くイメージひとつで機体を完璧に制御することができるのである。 走るも跳ぶも、撃つも斬るも、何もかもが文字通りに思いのまま……イメージ一つで各種駆動系を最適稼働させ、或いは各種推進器を絶妙なバランスで稼働させる。 「機械を操縦する」というのでは決して再現しえないような、生物的な動きすら可能となる。 まるで、意思を得た巨大な機人のように。 …………実際、この印象はほとんどにおいて正しい。 完全同期を果たした搭乗者の脳神経系は、統合制御システムとほとんど同一となる。 脳が発した信号はそのまま遅延なく統合制御システムから発令され、違和感なく5mの鋼の巨体を制御してみせる。 つまり、システム・フォーアンサーの完全同期状態は「5mの体躯を持つ鋼でできた生物が、自律思考して動き回る」とほぼ同義の状態を作り出すのだ。 但し、システム・フォーアンサーと完全同期を果たす為には、特殊な資質が必要となる。 現在のところこの資質を有している者は、クラリス・クレストのみであるほか、彼女を「製造」した都市国家が滅亡しているため、再現は不可能。 実質的にこのシステムは、クラリス・クレストのためだけに存在するようなものである。 ▒ ░░░ 廃棄された資料 ░░░ ▼Answer Human Type:BC システム・フォーアンサーへの適合を可能とするアンサーヒューマン群を、「トワイライト」ではこう呼称していた。 正式名称は、「Type:Brain Core」。文字通り、システム・フォーアンサーと完全同期し、機体の「脳」として稼働することだけを期待されたアンサーヒューマンである。 同群のアンサー・ヒューマンの最大の特徴は、後頚部及び背部脊柱両側にかけて存在する神経接続端子である。 この神経接続端子を介してシステム・フォーアンサーとの接続・同期がなされる。 その素体は全て冷凍保存された░░░░░・░░░░の細胞を用いた体細胞移植によって形成されたクローニング・ヒューマンである。 形態形成段階からの薬物投与による指向性付与と、出生後からの脳機能調整によって、「5mの鋼の肉体」に適合した脳機能を獲得するに至っている。 彼らは通常のヒト型生物として生命活動を行うための機能も有しており、ヒトとしての技術・経験を蓄積することも可能であるが、 ヒトとしての経験・技術・情動体験の蓄積は、キャバリアとの同期に際して「ノイズ(ずれ)」を生じるとされており、 このために定期的な「初期化(メンテナンス)」を必要とし、さらに踏み込んで完全同期時にはその「白紙化」が行われる。 ▽Maintenance 機体との間に生じるズレを除去するために、調整個体は定期的なメンテナンスを必要とする。 これは調整個体に蓄積した「人間」としての経験則・技術レベルをある程度のレベルまで強制的に低減することで、機体とのズレを是正するものである。 キャバリアの運用にある程度応用しうる技術は大雑把なレベルまでであれば保持しておくことができる。 これは「歩く」「走る」「飛ぶ」「立つ」「座る」などの基本的な姿勢制御動作のほか、場合によって武具や銃器の扱いなども該当する。 が、例えば「箸を持つ」などの「人間にしか必要でない」行為に関する経験はほとんど保持されない。 またこの際に容量が大きければ、知覚体験や情動体験の一部も剥奪される可能性がある。 ▽Clean Slate 完全同期時には、メンテナンスから更に踏み込んで、「すべての経験・技術・情動知覚体験」を喪失するものである。 情動体験や知覚体験の喪失による脳神経系へのストレスはエネルギーとして昇華され、通常よりも更に洗練された動きが可能となると言われている。 極限状態で人間の脳がアドレナリン等神経伝達物質の働きにより活性化するのと類似した機序であるらしい。 ……というのは表向きの理由、いわばこじつけのようなものであり、実際のところ白紙化とは迂遠な░░処置である。 調整個体の経験から生じる調整個体自身の指向性(※)を剥奪し、その代替として░░░░░の░░である░░░░░░░░░を刷り込み、 その実現のためにシステム・フォーアンサーに文字通り心身を捧げることを是とさせるものである。 ※俗な言い方をすれば、夢、希望、望み、願い、未来、将来といったものであろう。
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