本文編集: ジェリッド・パティ（f26931）のプロフィールに付属するメモ一覧

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本文 ※

**memo1　―第一資料_出自※留意点要確認―
　結論から言って、ジェリッド・パティ個人の情報は未だ不足している。
　それはウォーマシンである彼の人権が我が宇宙艦榛(以下:榛)では認められているからだ。
　故に『typeW/NO.7-a180423』の記録媒体から個人的記憶が抽出されることは無い。彼は兵器ではなく兵士である。
　例え本人が望んだとしても脳や核の抽出作業は生死に関わる危険度が極めて高く又生命倫理にも欠ける為、ジェリッド・パティの生い立ちについては彼本人の口から語られることを我々榛は望み待つべきだろう。

**memo2　―第四資料_※読取可,書込不可,要編集求/艦長へ連絡済,取消要請中―
　ジェリッド・パティが猟兵となった際、私は榛内部での彼の評価について匿名で聞き取り調査を行った。特にこれといった理由はないが、これから世界を改めて学ぶ彼はいずれ生誕のルーツに触れる機会もくるだろう。どんな真実に呑まれようとも、我々榛は彼を手放すことはしない。カゾクとは、恐ろしくも手強いクサリである。
　以下は、その結果一部抜粋である。

「俺たちと比べたら赤ん坊だよ、赤ん坊！　最近は自分で自分の機嫌を取れるようになったか？　じゃあクソ青いクソガキだ」(70代男性・スペースノイド)
「ムッとした顔で黙々と作業している様子を、よく見かけますね。彼は真面目だと思いますよ。だって髪とかいつも纏めてるし…無口だけど、会釈してくれるの」(20代女性・スペースノイド)
「揶揄うと超面白い。オレ先輩だからパシってもアイツ逆らえねえの。マジウケる。最高」(10代男性・スペースノイド)
「脳みそが零れていないかを定期的に上に報告しないといけない身にもなって欲しい。こういうのはメディカルカウンセラーの仕事だろう！？」(10代女性・スペースノイド)
「彼、綺麗な爪してるじゃない？　でも仕事中は手袋してるわよね。……やっぱり、体内に蔵っているのかしら」(80代女性・クリスタリアン
 ̶　̶ジ̶ェ̶リ̶ッ̶ド̶・̶パ̶テ̶ィ̶が̶猟̶兵̶と̶な̶っ̶た̶際̶、̶私̶は̶榛̶内̶部̶で̶の̶彼̶の̶評̶価̶に̶つ̶い̶て̶匿̶名̶で̶聞̶き̶取̶り̶調̶査̶を̶行̶っ̶た̶。̶特̶に̶こ̶れ̶と̶い̶っ̶た̶理̶由̶は̶な̶い̶が̶、̶こ̶れ̶か̶ら̶世̶界̶を̶改̶め̶て̶学̶ぶ̶彼̶は̶い̶ず̶れ̶生̶誕̶の̶ル̶ー̶ツ̶に̶触̶れ̶る̶機̶会̶も̶く̶る̶だ̶ろ̶う̶。̶ど̶ん̶な̶真̶実̶に̶呑̶ま̶れ̶よ̶う̶と̶も̶、̶我̶々̶榛̶は̶彼̶を̶手̶放̶す̶こ̶と̶は̶し̶な̶い̶。̶カ̶ゾ̶ク̶と̶は̶、̶恐̶ろ̶し̶く̶も̶手̶強̶い̶ク̶サ̶リ̶で̶あ̶る̶。̶
̶　̶以̶下̶は̶、̶そ̶の̶結̶果̶一̶部̶抜̶粋̶で̶あ̶る̶。̶
̶
̶「̶俺̶た̶ち̶と̶比̶べ̶た̶ら̶赤̶ん̶坊̶だ̶よ̶、̶赤̶ん̶坊̶！̶　̶最̶近̶は̶自̶分̶で̶自̶分̶の̶機̶嫌̶を̶取̶れ̶る̶よ̶う̶に̶な̶っ̶た̶か̶？̶　̶じ̶ゃ̶あ̶ク̶ソ̶青̶い̶ク̶ソ̶ガ̶キ̶だ̶」̶(̶7̶0̶代̶男̶性̶・̶ス̶ペ̶ー̶ス̶ノ̶イ̶ド̶)̶
̶「̶ム̶ッ̶と̶し̶た̶顔̶で̶黙̶々̶と̶作̶業̶し̶て̶い̶る̶様̶子̶を̶、̶よ̶く̶見̶か̶け̶ま̶す̶ね̶。̶彼̶は̶真̶面̶目̶だ̶と̶思̶い̶ま̶す̶よ̶。̶だ̶っ̶て̶髪̶と̶か̶い̶つ̶も̶纏̶め̶て̶る̶し̶…̶無̶口̶だ̶け̶ど̶、̶会̶釈̶し̶て̶く̶れ̶る̶の̶」̶(̶2̶0̶代̶女̶性̶・̶ス̶ペ̶ー̶ス̶ノ̶イ̶ド̶)̶
̶「̶揶̶揄̶う̶と̶超̶面̶白̶い̶。̶オ̶レ̶先̶輩̶だ̶か̶ら̶パ̶シ̶っ̶て̶も̶ア̶イ̶ツ̶逆̶ら̶え̶ね̶え̶の̶。̶マ̶ジ̶ウ̶ケ̶る̶。̶最̶高̶」̶(̶1̶0̶代̶男̶性̶・̶ス̶ペ̶ー̶ス̶ノ̶イ̶ド̶)̶
̶「̶脳̶み̶そ̶が̶零̶れ̶て̶い̶な̶い̶か̶を̶定̶期̶的̶に̶上̶に̶報̶告̶し̶な̶い̶と̶い̶け̶な̶い̶身̶に̶も̶な̶っ̶て̶欲̶し̶い̶。̶こ̶う̶い̶う̶の̶は̶メ̶デ̶ィ̶カ̶ル̶カ̶ウ̶ン̶セ̶ラ̶ー̶の̶仕̶事̶だ̶ろ̶う̶！̶？̶」̶(̶1̶0̶代̶女̶性̶・̶ス̶ペ̶ー̶ス̶ノ̶イ̶ド̶)̶
̶「̶彼̶、̶綺̶麗̶な̶爪̶し̶て̶る̶じ̶ゃ̶な̶い̶？̶　̶で̶も̶仕̶事̶中̶は̶手̶袋̶し̶て̶る̶わ̶よ̶ね̶。̶…̶…̶や̶っ̶ぱ̶り̶、̶体̶内̶に̶蔵̶っ̶て̶い̶る̶の̶か̶し̶ら̶」̶(̶8̶0̶代̶女̶性̶・̶ク̶リ̶ス̶タ̶リ̶ア̶ン̶

**memo0　―拝啓　Dr.patei―
　わたしは向日葵という草花に特別な思い入れがあるわけではありません。
　しかし、榛から贈呈された人権の象徴は向日葵色に輝く二つの星灯でありました。双子でもない二つの星は珍しいと、艦長に言われた事をわたしは覚えています。

博士、貴方は。
　貴方の好きな花は、何なのでしょう。
　考えてしまうのです。二輪の花に意味はない事に。

わたしは花言葉を解く。一本は一目惚れ、三本は愛の告白、十一本は最愛。……どの文献を辿れど、前例のある誰かの答えは見つかりそうにありません。
　わたしは、わたし自身が。考え、答えを出さなければ。意味に意味を持たせようとする奇怪なわたしに対し、わたしは納得しないのでしょう。

typeW/NO.7-a180423[Dr.patei]、Dr.patei。博士、博士。
　わたしは貴方の好きな花を知らなければ、貴方の名前さえも知らないのです。

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