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猫柳経歴走り書き
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序 『退屈のなかで猫は死んだ。しかしそれは生き返った』 平穏な毎日。飢えず乾かず当たり前に享受していた至上の退屈。乏しい刺激に危機感は鈍化し、やがて子どもは自分だけの特別を夢想する。世界の危機に駆けつける強力無比なデウスエクス!すごい!本当に―――どうかしていた。 破 『虎を描いて猫に類する』 寒さと空腹と孤独。見知らぬ土地に投げ出された少年は震えた。 いくら寒くても泣くことはないと思っていた。いくらお腹が空いても耐えられると思っていた。誰にも頼れなくても生きていけると思っていた。 しかしまさか本当に、そういった恐ろしい物事に対して、何ひとつ苦痛を感じないとは思っていなかった。 どうやら、ディアボロスとは、ヒトではないらしい。 その得体の知れなさを自覚したとき、漸く身体が震えた。震えたことに少しだけ安堵した。 この感情を手離してはいけない。 復讐心がディアボロスの力の源だとするならば、恐怖心こそが自分が自分である証だ。 急 『"たりない"だらけの猫被り』 終 『シュレディンガーの猫柳』
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