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花村百萬歳
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*これは書きかけの設定です。 *: 花村百萬歳 「我こそは真仙天地一切識最終覚者花村百萬歳大総帥閣下なるぞ!」 妄執の果てにナンチャッテ永久機関『丹田回路』と融合を果たした概念サイボーグ。 若い頃から仙人の道に憧れ世間と孤立。大学を卒業後は怪しげな会員制サイバー仙術道場サイトに入会し、日々仙術修行に勤しみながらリモートワーク専門のエンジニアとして糊口を凌ぐ日々だった。ひょんなことからUDCの造った人間捕獲用の罠(後述する『永転法輪』)にかかるが、百萬歳はこれを「解脱のために与えられた絶好の機会」と捉え、鍛え上げられた超人的な精神力でこの罠を突破。人の身には余りある知識と技術とを手に入れる。この時点で主観的な人生経過時間は100万余年を突破している。『百萬歳』の号はここから取られた。 *: 永転法輪 webの深層に張り巡らされたUDCが仕掛けた人間を絡め取るため罠であり、『理想の人生を送らせる』と謳ったwebサイトの形を取っている。それを覗く者に夢の裡で理想の人生を送らせ、最終的に挫折と絶望とを味あわせることで心を殺して抜け殻とし、その人間を自在に操っていた。しかし百萬歳は恐るべき男である。そもそも彼は、最終的には不老不死の仙人として解脱することを露ほどにも疑っていなかったのだ。この恐るべき狂気を以て、どれほど長い時であろうと、どれだけ五感が「これは現実に他ならない」と訴えかけてこようと、彼は己がまやかしの迷い路の中にいると看破したのである。 百萬歳は「これが偽りの生であるならばでき得る限り楽しもうではないか」と考え、そのwebサイトの狙いに乗っかってみせた。そして主観時間を以て幾十年の時を経て、彼は政治家として暗殺されるという非業の死を遂げてもまた心を平常に保って目覚めた。その時まだ、作り立てのベーコン玉子丼は湯気を立てていた。これは、と狂者である彼は膝を打った。「いくらでも修行ができるぞ!」と。 彼はこのwebサイトを「永転法輪」と名付けた。なんのことはない。「貴方は理想の人生を望みますか?」という一文の下にyesとnoがあるばかりだ。yesをクリックすれば、百萬歳の新しい人生が始まる。或る時彼は大芸術家であり、駅の掃除夫であり、また病弱な子供であった。そのどれもで、彼は人生を全うしてみせた。気持ちが動かないと言えば嘘になる。その肉体で、迫真の生を、およそ常人ならば本来の自身を忘れるだけの間営むのである。相手方も手を変え品を変え、ただ絶望を味あわせるのではなく満足感によって殺そうという方向にもシフトしたこともあった。大家族の長となって、孫や曾孫に見守られながらベッドの上で大往生を遂げる時は思わず涙を零した。だがしかし全ては無駄であった。人生を一巡りしてきっかり3分。一日5時間の業を終えて100回の生を味わい、年にして36500回の死を身に受ける勘定であった。 UDCの名前は「火車」と呼ばれる、いわゆる妖の類である。
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