PBWめも
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尚子 「クリスマス……一年に一度、恋人同士がキャッキャうふふして過ごす聖なる夜……。 ケーキ食べてイルミネーション見て、幸せな筈のハッピーデー。 それなのに、それなのに……! 私の隣に恋人なんて居たことは一度も無かった! 毎年ぼっち! ぼっちクリスマス! リア充マジ爆発しろこのやろおおぉぉ! っと、叫び続けて20年。 私だってね、女の子なんだからね、いい加減切なくなってくるわけですよ。 見せつけやがってリア充共が、世界は私に冷たすぎる! ……ふふ、ふふふふ……しかあぁぁし! 今日の私は去年までの私とは一味違う! そうよ、どうして今まで考えなかったのかしら。 恋人が来てくれないなら私の方から行けばいいんじゃない! 候補はいる、家も知ってる! そうと決まれば行動あるのみ! 脱ぼっち目指して、やるのよ尚子! この格好なら言い訳はできる。 ジングルベールジングルベール……待ってなさい愛しのマイダーリン、いやむしろマイハニー! 今サンタさんが愛という名のプレゼントを」 澪 「さっきから煩いんだけどおねーさん」 尚子 「ぎくぅっ!!」 澪 「今の時間わかってる? 僕ん家の前で大騒ぎされると寝れないしご近所様にも迷惑だからさ、頼むから黙ってくれないかな、ねぇおねーさん」 尚子 「……おおおおおねーさんってだだ誰のことかなあぁぁ、わわ私はさささサンタであってそそそんな名前じゃ」 澪 「うん、動揺してるの丸わかりだからね」 尚子 「どど動揺なんてしてないでござるっ!!」 澪 「とりあえず深呼吸して。 はい吸ってー」 尚子 「スー」 澪 「吐いてー」 尚子 「ハー」 澪 「吐いてー」 尚子 「はうっ!?」 澪 「吐いてー」 尚子 「っ……ゲホッゲホッ、無理です無理! もう息無いです!」 澪 「落ち着いた?」 尚子 「落ち着きました……」 澪 「うん、で?」 尚子 「で?」 澪 「その格好の意味は?」 尚子 「サンタさん!」 澪 「意 味 は ?」 尚子 「……澪くんに、サンタさんがプレゼントでもあげようかと」 澪 「プレゼント?」 尚子 「澪くん絶対喜ぶと思う」 澪 「……じゃあ、ここで」 尚子 「駄目!」 澪 「なんで」 尚子 「サンタさんからのプレゼントといえば枕元に置いてあるものでしょう!?」 澪 「そんなこと言って僕の部屋入りたいだけじゃないの」 尚子 「そっ、そそそそそんなことああああるわけ無いじゃない」 澪 「うわぁー、おねーさんいつになくわかりやすい気持ち悪ーい」 尚子 「気持ち悪いは誉め言葉です!」 澪 「うん、やっぱり今すぐ帰ろうか尚子さん」 尚子 「なんで!? どうして!? 折角用意したのにプレゼント!」 澪 「変態はいらない」 尚子 「せめて受け取ってよプレゼント!」 澪 「だからここで」 尚子 「ベッドに置くぅっ!」 澪 「………」 尚子 「いいじゃない今日くらい、クリスマスなのよクリスマス! 家に一人は寂しいのよ私も一日くらいリア充したいわよ悪かったわねリア充のバカヤロオォォッ!!」 澪 「叫ばないの」 尚子 「いいわよ、入れてくれないなら窓から入r」 澪 「わかった、わかったよ。 来ていいから」 尚子 「ほんと!?」 澪 「今回はおねーさん諦めてくれなさそうだし」 尚子 「……澪くんは無理矢理押し切ればなんとかなる、と」 澪 「頼むからやめてね」 ―――――----- 澪 「ここ」 尚子 「あらま、可愛いお部屋」 澪 「そのプレゼントとやら置いたら帰ってね、僕寝るから」 尚子 「ちょっと待ってストオォォップ!!」 澪 「……なに」 尚子 「私寂しいって言った」 澪 「言ったね」 尚子 「リア充したいって言った!」 澪 「だから?」 尚子 「リア充と言ったら添いn」 澪 「おやすみ」 尚子 「待ってえぇぇっ!」 澪 「……あのね」 尚子 「プレゼントは置いとくから」 澪 「うん」 尚子 「手作りのマフラーです」 澪 「手作り?」 尚子 「三日かけました!」 澪 「……うん」 尚子 「だからさ、添い寝!」 澪 「ごめん意味がわからない」 尚子 「寂しいんだってば!」 澪 「……僕男だよ」 尚子 「男の娘」 澪 「男です」 尚子 「……はい、存じてます」 澪 「おねーさんは女」 尚子 「心も体も乙女です!」 澪 「乙女かどうかは知らないけど。 ……正気?」 尚子 「……え、なにか問題でも?」 澪 「…………はぁ」 尚子 「いいじゃない、暖めてよ今日くらい! 明日は私がマフラーで暖めてあげるから! むしろ私の愛で」 澪 「それはいらない」 尚子 「(´・ω・`)」 澪 「……プレゼントに手作りマフラー、ねぇ……要はお礼が欲しいと?」 尚子 「うん」 澪 「それプレゼントって言わなくない?」 尚子 「愛とマフラーで二つぶんだから! 片方交換だとしても一個はプレゼントになる!」 澪 「なにその無理矢理な言い訳」 尚子 「だってぇ、クリスマスに澪くんと添い寝したかった……」 澪 「……言い合いしてる間に過ぎたけど、クリスマス」 尚子 「ゔ」 澪 「これでもまだ粘る?」 尚子 「……粘りたい」 澪 「……そんなに寂しいの?」 尚子 「………うん」 澪 「……はぁ……」 尚子 「………やっぱり、寝ちゃうの?」 澪 「この格好見てわからない?」 尚子 「布団入った澪くんに思いっきり背中向けられてます」 澪 「……そうだね」 尚子 「……添い寝」 澪 「それはもうわかったよ」 尚子 「え?」 澪 「だから……後ろから、なら……許す」 尚子 「……ほ、ほんとに?」 澪 「……ほんとに」 尚子 「………ほんとのほんとに?」 澪 「僕の気が変わらないうちに早くしなよ。 じゃないと寝るよ」 尚子 「ねっ、寝ます寝ます! えっと……失礼します」 澪 「……」 尚子 「……」 澪 「………」 尚子 「……ねぇ澪くん」 澪 「なに」 尚子 「抱き締めていい?」 澪 「やってから聞くことじゃないよね」 尚子 「澪くんいいにおいー」 澪 「気持ち悪いくすぐったい、そしてさりげなく腰を撫でるな変態」 尚子 「ふへへ、バレたか」 澪 「まったく……それと姉さん、入り口でカメラ構えないでくれる?」 深香 「あらぁ、バレちゃったかぁー」 澪 「もー……ほんとに今日だけだからね」 尚子 「うん、ありがとね澪くん」 澪 「……ん」
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