【本来本文にする予定だったもの】
フランス出身の明るく活発で凛とした雰囲気の女性でかつて名だたる騎士を輩出してきた騎士の名家だったアルベリス家の長女。(他にも妹が一人居る)
今でこそ騎士という概念は殆ど意味をなさなくなったものの代々伝わって来た騎士道の精神や教えは今でも健在で彼女にもその教えが受け継がれている。
毅然とした風貌と凛とした雰囲気の可憐なお姉様の様な印象だが仲良しの人には子供っぽく少し馴れ馴れしく好きな相手にはかなり甘えたがり。ただしそれ以外には丁寧で礼儀正しいと分別はハッキリしている。
多少の事では動じず毅然とした態度で悪意には悪意でお返しするが他者を傷つけ、嘲る言葉を吐くと自身も傷つくナイーブな一面も。
- 【自身の家庭の情報についてと学校について】--------------------------------------------------
「アルベリス家」
彼女が長女として在籍するかつて多くの騎士を輩出してきた騎士の名門の家系。
今の時代では既に騎士の輩出自体は行っていないものの積み重ねてきた歴史と伝統、そして長きにわたって非常に良好な関係を持ち続けている公爵家に気に入られており、関連する侯爵家や伯爵家とも良好な関係にある事から今も尚その影響力は大きく、知る人ぞ知る名門貴族として名を馳せている。
しかし元々はフランスに元から存在した貴族の家系ではなく、後から建てられた家門の為か今も尚良く思わない者達も居るようで学校で「成り上がりの癖に」「公爵家に気に入られてるだけ」などと謂れの無い中傷を受ける事もある。
だが皮肉にもそれ故に地位や家門の威光に甘んじる事の無い振る舞いや姿が求められているという思想が家が腐らない大きな理由の一つになっている。
因みに2歳年下の妹が居る。
「通っていた学校」
中等部、高等部は親元を離れて名門校ラグビー・スクールに通っていた。遠く離れているのでもちろん女子寮に入っておりそこで色々な子達と共に生活していた。
高等部卒業後はパリにあるパンテオン・ソルボンヌ大学に進学している。
(時逆後は大学が消滅したので父の会社の日本支部にて臨時役員のお姉さんとして勤務していた)
勉学を頑張り続けているのと天性の才能も相まって学問、武術、運動と何れも最上位に位置していた。しかしそれに己惚れる事はなく上級生には敬意と尊敬を、同級生には親しみと公平さを、下級生には優しさと厳しさを、そして全てにおいて思いやりを持って接している事から学年問わず人気があり模範学生として広く慕われている。(一部の女子学生からはお姉様と呼ばれたりも)
ただその一方で成り上がりの騎士の家系である事、一切妥協しないが故の好成績を良く思わないものも居るためかそれらの一派と衝突する事も度々ある。
勿論臆する事はなく悪意には軽蔑を、敵意には力と恐怖を持って毅然とした態度で臨むことも忘れない。
(少し腹黒い部分も有り、恐怖で臆して怯える相手には思い切り怯えさせた後に思いやりを持って宥めたり優しく接して好意を抱くように心をコントロールしようとする事もある。勿論相手の心を都合のいいように操って操り人形にする行為は教えに反するため進んではやらない)
許嫁と通う学校が同じだがとある出来事によりこっぴどくフラれて心に深い傷を負ったため恋をするのが怖いらしい。
また、許嫁が謎の失踪を遂げてしまったため結婚自体も破談となり、誰と結婚するのかというのを調整しているらしい。
本人は既に恋や愛するということ自体が怖くなってしまったため家門を維持するためだけの結婚でも構わない、相手との間に愛が無くても良い、機械的に家門や家同士の関係を良好な物に継いで行ければそれでいいという悲壮な思いを抱いている。
ただそれでも自分に激しい嫉妬と憎しみを抱いた許嫁の事を今でも想っておりそれが心の奥底で今でも黒い感情としてマグマの如く煮えたぎっている。
「寮での生活」
ラグビー・スクール時代では女子寮で二人一部屋のシェアハウスの様な生活を送っていた。
彼女は同学年の間でもリーダー的存在で上級生や下級生からも頼られている。懸命な彼女に対して同級生も協力的で寮での生活にはほぼ苦労していない。
どちらかというと彼女に敵意を向けてくる一派のほとんどは男子学生のようだ。
大学は寮ではなくパリ郊外で高級マンションを借りてそこで通学している。
- 【人間関係について】--------------------------------------
「許嫁との関係」
許嫁は公爵家の者で幼馴染。年齢も一緒で学問も武術も運動も切磋琢磨し合うライバルでありとても仲良しの恋仲同士でもあった。
双方とも仲良しで彼女自身も良く甘えていたため凄く良好な政略結婚と言われて居た。(実はと言うと結婚前にも拘らず体を重ね合う程に仲が良かった。双親とも本来許されないはずだが黙認している。
彼女自身実力が僅差である彼と勝ち負けを競い合いながらも仲良く過ごすのがすごくいい刺激になっていた。
そして同時に自身が騎士の家系である以上「私が大好きな彼を守りたい」という思いがとても強くそれが彼女をより強い存在へと押し上げていた。
それ故に彼に負けたくない、彼より強くありたいという思いが人一倍強かった。
だが彼の方はそれを内心よく思っていなかった模様。「可愛さ余って憎さ百倍」と言った様子で彼女が彼との幸せな結婚生活を夢見ながら努力する一方で彼女に負けっぱなしの彼はいつしか彼女に負け続けて矮小になり、激しい劣等感を持つようになりそれはいつしか憎しみに変わっていった。(それでも彼女の事が好きだったが故に憎しみも強くなる、所謂愛憎混在である)
そしてある時に幸せそうな彼女に対して負の想いが爆発した彼に「お前さえいなければ僕が一番優秀だったのに」「いつも僕を日陰者にする」「本当は公爵家の息子の癖に自分より下の僕の事を見下しているんだろう」「僕の事をふがいない奴だと思っているんだろう」などと彼が内心抱いていた負の感情をぶつけられてすごく心に深い傷を負ってしまう。
悪意や敵意には軽蔑と力と恐怖での身の程をわからせるのを忘れない彼女も自分が大好きな相手からの突然の理不尽な悪意と嫉妬に晒されて何も言い返せずにショックを受けて項垂れてしまう。
(ちなみに悪意をぶつけられてもそれでも彼の事が大好きだし愛されたいと思ったが故に何も言い返せずに悲しみとショックと自分が傲慢だったのかなという疑問が混在して思い切り泣いてしまった。)(またその際に彼女が縋る様にしがみついたときに彼が咄嗟に彼女を殴りつける醜態を晒した模様)
暫くの間は立ち直れず、成績にも影響するぐらいの落ち込み具合を見せてしまったが(落ち込む理由も納得故のものだったがため誰も何も追及できなかったらしい)それから暫くして婚約話は破談になる…かと思われたが全くそんな事は無かった模様。
(公爵家の方はどこからどう見ても息子に非があるのが明確過ぎて破談は免れない。婚約解消の話になるのは時間の問題だろうと思いせめて関係悪化だけは避けようとアレコレ画策していた。それ故にフォルクローレ家が破談はしない、それも娘が破談を嫌がっていると言う事を聞いて困惑していた。)
むしろ彼への想いが歪な形で黒く燃え上がり歪な二人の爛れた関係が始まってしまった。
「今でも彼が好き、だから絶対に許さないし逃がしてあげない。ずっと私が縛り付けてあげる。私の愛が苦しいなら今まで以上に愛を押し付けて苦しめてあげるね。」
心の内は「婚約者である自分に負け続けてそれでも逃れる事の出来ない負け犬である事を四六時中感じさせてあげる」というヤンデレ思考が剥き出しになり、彼の事が大好きで愛しているけど絶対に許さないぐらい憎いというどろどろの感情で埋め尽くされてしまう。
そして彼が彼女に依存するしかない状況を作り出すための彼への嫌がらせはかなり悪質で寄りを戻すために彼女に誠意を込めて謝るよう仕向けさせる、彼に協力しない事を触れ回って自分に頼るしかない状況を作り出すなどの外堀を埋めていくやり方で彼を追い詰めていく。
(物を隠す、壊す、暴力、陰口等の嫌がらせは彼女自身が許せないので絶対にさせないしそんな事をしようものならどうなるかわかっていたため誰もやらなかったという)
ただ、そんな関係が続きすぎたある日彼が失踪してしまう。
失踪後は当然縁談も破談になってしまったが致し方ない理由という事で両家の関係悪化は避けられた。
しかし色々な面で良く出来ており、同時に家が公爵家のお気に入りである事、何より結婚しても仮面夫婦にしかならないのではないかという恐れから願望の眼差しを向ける者達は多いが名乗り出ようとはしないものだから困っているようだ。