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（化け物めいたキャバリアが、中から聞こえる鼻歌に合わせて、ゆらりゆらりと揺れている）

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（そんなコックピット内）

これはここ…うわ幅ピッタリ。いいねぇ。
これはー……ここかな。　やっぱこっち？


（コンソールや画面の枠。あちらこちらに、ぺたぺたとシールを貼っていた。）
（可愛らしいうさぎのシール。ねこ、きつね。ハートマークえとせとら。その隙間を埋めるように、僅かな光でもきらりと返すリフレクターシールをぺたりぺたり）
うん、可愛い。
やっぱり見えないおしゃれも大事ですよねぇ、うん、うん。

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（ひととおり貼り終えると、満足げに笑みを浮かべて）

（背もたれにゆっくり背を預け、見上げて、見渡す）
（爛々と光る黒い目に、光を反射した蛍光色が映り込む。歪で不気味なコックピット内にファンシーなシールが散らばる光景は、むしろ不自然さが増すものだったけれど）

（ニコッと笑って）
完璧。

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んー……でも、余っちゃったな。どうしよ。

（数枚余ったのは、星のかたちのリフレクターシール）
（弄びつつ、んー。どうしようかな。）



…あ、そうだ。

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見つかっても怒られなさそうなとこ、……今格納庫って誰のがあったっけ？
（ひっそりと、いたずらっぽく笑って）
（コックピットから飛び降りようと…したら、たくさんのケーブルに絡め取られた。）
ぐえ。

くるし…ゆり、かーご、くるしーって。
すぐ戻る、戻るってば。大丈夫。時間も余裕あるし。

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あと、あのー。出る前に、トイレ行っときたいし…。
（言わせないでよねー、とかなんとか言いつつ、抜け出して、ぽんぽん。）

じゃ、すぐ戻るからね。

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