●最終更新日●　2020.1.27

●基本データ
名前：紫丿宮・馨子（しのみや・かおるこ）
種族：ヤドリガミ
職業：陰陽師×戦巫女
誕生日：11月17日
性別：女
器物：青磁製の火取り香炉。伝来した時代の技術にそぐわぬ精緻な細工と美しい色をしている。
出身：UDCアース→サクラミラージュへ変更検討中

●グリモア猟兵として
　最初は予知を見るときは白昼夢を見ているようだったが、次第に夢と予知の区別がつくように。
　予知したときは、自らその地に赴けないこと、他の猟兵様方を危険な場所へと導かねばならぬことを、悔しく思っている。

●特技・趣味・嗜好
　いつだったか、世界を渡る力を持っていることに気がついた。
　千年を超える時を過ごすにあたり、世界を渡りつつ様々なことへ挑戦したため、経験だけは豊富。
　UDCアースの普通自動車免許所持（更新はUDC組織になんとかしてもらっている）。
　陰陽術系は、魔を払うことも、星を読むことも、呪詛も得意。初めは仇のことを知るために学んだが、素質があったらしい。
　文章を綴ること、料理、裁縫、楽器の演奏も嗜む。
　お菓子……琥珀糖と錦玉羹、金平糖、生クリーム系のお菓子が好き。
　お猫様大好き！！（茶トラと白のバイカラーの三匹を飼っている。星（せい/メス）、海（かい/オス）、空（くう/オス））
　花……藤、ネリネ（ダイヤモンドリリー）が特に好き。
　和歌が好き（巧拙は別として、自分でも詠む）

●苦手
　寂しさ。素直になること。わがままを言うこと。
　辛い食べ物。
　湯浴み以外の大量の水。
　誰かを愛すること（これは恐怖と自身にはめた枷のせい）

●来歴
・まだ青磁の伝来していない平安時代に、大陸からの船の荷に手違いで紛れ込んで日本へ。この時はまだ自我がなかったため、後日知った。
・その船が朝廷関係などの公的な交易船だったのか、貴族その他などの私的の交易船だったのかは不明だが、見たこともない色と細工の香炉を見つけた関係者が、時の左大臣へと献上した。
・その左大臣が孫娘である当時の姫宮様へと献上したことで、その姫宮様が香炉の最初の持ち主となる。
・姫宮様が降嫁する際にも嫁入り道具として共にあり、その娘のちぃ姫様が入内する際に彼女へと譲られた。
　※姫宮様と幼いちぃ姫様の記憶があるため、姫宮様が降嫁した頃から自我が芽生えていたものと思われる。
・ちぃ姫様の娘である紫（むらさき）の宮様が先帝の娘として今上帝に入内する際に、ちぃ姫様より譲られた。
・紫の宮は承香殿の女御となったが、20代前半で床に伏し、馨子は彼女が息を引き取ったその瞬間に肉体を得るに至った。

●猟兵となった経緯
　初めて出会った猟兵たちの中のひとりに、ストレートに求婚されたため。
　その仲間のとりなしでとりあえずグリモアベースに行き、猟兵となるとともにグリモアを授かった。

　求婚してきた猟兵はスト……業務に支障をきたすほど好意を向けてきたが、最終的にお断りしました。
　結果、彼は前述のとりなしてくれた猟兵である幼馴染と結婚した。

●人間関係
　□主□
　・姫宮様……一番最初の主。「姫宮様」と呼ぶ。
　・ちぃ姫様……二番目の主。姫宮様の娘。「ちぃ姫様」と呼ぶ。
　・紫（むらさき）の宮様……三番目の主。ちぃ姫様の娘で姫宮様の孫。承香殿の女御。姫宮様と区別するため「宮様」と呼ぶ。

　□仇□
　・保琳……賀茂・保琳（かもの・ほうりん）。賀茂家に連なる陰陽師。
　　　　　　だが馨子の器物である香炉を目にしたことで、それに対する異様な執着を抱く。
　　　　　　不敬を承知で宮様に譲渡を願ったが、きっぱりと断られる。
　　　　　　されどもその執着は収まらず。
　　　　　　はぐれ陰陽師として、『相手の人生を、物語として書いた通りに捻じ曲げる』という呪詛を編み出した。
　　　　　　この呪詛により、宮様を殺害するに至る。
　　　　　　馨子は宮様が床についたのが呪詛のせいだと気がついていたが、意識はあれども人の身を持たなかったため、伝えることはできなかった。

　□式神□
　・朱雀……鳥の形だけでなく、人の形を取ることもでき、人語も操れる式神。
　　　　　　彼を操れるようになったのは、馨子が人の身を得てから陰陽師としての修行を積んだからではあるが、朱雀は馨子が『今の人の身を得るよりずっと前の事』を知っている様子。
　　　　　　彼は馨子のことを『娘娘（ひめさま）』と呼ぶ。

　□？？？□
　・？？？……金の髪に白い洋装、紫の薔薇を持つ男性。馨子に彼の記憶はないが、ある時訪れたアルダワの迷宮で彼からの言葉を受け取る。
　　　　　『どうあっても私を愛することはできないと、さめざめと泣く君を、見ているのが好きだった。
　　　　　　その時だけは、私のことだけを考えてくれただろう？
　　　　　　私の生は君より短い。だから君の記憶を封じて逝こう。
　　　　　　私の記憶が君の奥底にこびりついて離れぬように』
　　　　　　　同時に漂ってきた香りを知っているはずなのに、誰のものか思い出せない。香りに紐付いた記憶を手繰り寄せられないのは、それは香炉のヤドリガミとしての矜持をひどく傷つけられた。
　　　　　　　良い香料になる――戯れに、馨子の十二単と合わせるように狩衣を着た男の姿は見たけれど。
　　　　　　　思い出せない――ああ、彼の言う通り、嫌でも彼のことばかりを考えてしまう。

　・おちくぼの君……保琳の書いた、「落窪物語」の続編「落窪凋落伝」の主人公。おちくぼの君が不幸になる話。
　　　　　　　　　　馨子が手に入れたのは写本だったが、魂が宿った本を処分することができないいでいるうちに、行方不明に。

　・かぐや姫……保琳の書いた、「竹取物語」の改変。「かぐや墜つ」という月に帰ることができなかったかぐや姫の話。
　　　　　　　　馨子が手に入れたのは写本だったが、魂が宿った本を処分することができないいでいるうちに、行方不明に。
　　　　　　　　どうやら人の手により、燃やされてしまったようだ。

●想い
　宮様が命を落としたのは、自分（器物）が傍にいたから。自分がそばにいたせいで、自分を執拗に求める保琳が宮様を呪い殺した。
　自分にとって愛は罪とイコールであると考え、長い間、人と深く付き合ったり誰かを愛したりすることはなかった。
　誰かを愛した時、自分が保琳と同じように誰かを傷つけるような非道な愛し方をしてしまうのでは、という恐怖も根底にある。

　ならば執着せぬよう、心が向いてしまわぬよう、人と深く付き合うのも避けて、愛することも頼ることもせず、無意識に、常に一線を引いて接してきた。

●真の姿
　大陸の、古代の後宮の妃のような、袖や裾の長い漢服に領巾、朱色の翼。

●馨子がまだ知らない話
　昔々大陸に、若い青磁職人の見習いがいた。
　その見習いに、天帝の娘は恋をして、素晴らしい青磁器を造ることができる力を与えた。
　男が作り出した香炉は、その時代において誰も目にしたことがないほど美しい色を放ち、精緻な細工がされていた。
　人知を超えた力によって、本来今の時代にあるべきではないものが作成されてしまったことに気がついた天帝は、その原因である娘を罰した。
　罰として、その香炉の中に魂を封じ込められた公主は、長い間香炉に宿ったまま眠り――香炉に宿る魂として自我を得たときは、かつての記憶を失っていた。
　百年に満たず人の身を得たのは、公主の魂と香炉に宿った魂が融合したため。