████年██月██日

各位

████主任研究員　████・████

　
　外宇宙より飛来した『彼方の欠片』その正体は依然として不明であるが生物的特徴を多く持っている。外部の研究員の報告では既知の生物のいずれの特徴を
持っていながらその性質は大きく上回っている。既知の生物が何世代も重ねなければこの性質は持ち得ない。我々より上位に位置する生命体、その一部では
ないかと報告を受けている。多数の研究員がその見解に同意を示しており、畏敬の念を込めて『彼方の欠片』と呼称することになった。

　現在確認されている宇宙生物資源『彼方の欠片』その用途は多岐に渡り、特定の信号を与えることによりその性質を大きく変えることが判明している。
その性質を半永久的に固定化することが可能と判明してより人工的に培養することが議会にて可決された。これに伴い名称を『████』と改編する。

　プロジェクト進行にあたって、通常の世界管理を変えることなく、████の製作使用し誰でもその恩恵を享受できるよう考慮し、各国首脳人と協議
しながら実施する。また、普及に伴う危険性、民間人への情報開示の問題を含め様々な観点からの検証し、知識人や各分野技術人からの意見も取り入れ
今後の開発の足掛かりとする。本プロジェクトをサポートするため別紙にて示すシステムツールの開発をコンテンツを制作し適用した。

　一方、本プロジェクトの内容を批判し、労働機械の製作を独自で進める国もある。これらの国の対処は現在保留としている。なお、これらの類似機を
製作しているが現行機を大きく上回るには10年以上の開発が必要となる見通しである。

　以下、本プロジェクトの経緯、結末を時系列的に簡略し示したものである。

████/██/██、██:██:██　新世界プロジェクト、国連に提案

████/██/██、██:██:██　新世界プロジェクト、賛成多数で可決

████/██/██、██:██:██　新世界プロジェクトの全容を全世界に公表。一部国民倫理

　　　　　　　　　　　　　　　　　　的問題指摘

████/██/██、██:██:██　新世界プロジェクト開始

████/██/██、██:██:██　国連は各国に████の開発を推進。一部国では別プロ

　　　　　　　　　　　　　　　　　　ジェクトを進めている

████/██/██、██:██:██　████の開発に成功。

████/██/██、██:██:██　第一シーケンス開始

　　　　　　　　　　██:██:██　近世界への通路開通成功

　　　　　　　　　　██:██:██　通路の安定化成功

　　　　　　　　　　██:██:██　現地住民と接触

　　　　　　　　　　██:██:██　[削除済み]

　　　　　　　　　　██:██:██　通路の閉鎖成功

████/██/██、██:██:██　████の起動成功を確認。第二シーケンス開始

　　　　　　　　　　██:██:██　通路開通成功

　　　　　　　　　　██:██:██　[削除済み]

　　　　　　　　　　██:██:██　通路閉鎖成功

████/██/██、██:██:██　████実用化

████/██/██、██:██:██　████の実用化に伴い第三シーケンス解開始。適正世界発見まで継続

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████/██/██、██:██:██　地球残存派『Friends』結成

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████/██/██、██:██:██　新世界プロジェクト反対派『人類の新たなる風』結成

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████/██/██、██:██:██　外宇宙進出プロジェクト推進国がプロジェクトを停止。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　技術提供の申し出を受諾

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████/██/██、██:██:██　『人類の新たな風』一派の仕業と思われる破壊工作確認。阻止

　　　　　　　　　　　　　　　　　　成功。内通者の可能性有

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████/██/██、██:██:██　内通者発見。[削除済み]

████/██/██、██:██:██　『人類の新たな風』の処分作戦を国連が承認。即日開始

████/██/██、██:██:██　[削除済み]

████/██/██、██:██:██　[削除済み]

████/██/██、██:██:██　[削除済み]

████/██/██、██:██:██　[削除済み]

████/██/██、██:██:██　『人類の新たな風』の壊滅を確認。残存者[削除済み]人[削除済み]

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　　　　　　　　　　　　：

████/██/██、██:██:██　第██次運転実施

　　　　　　　　　　██:██:██　通路開通成功

　　　　　　　　　　██:██:██　通路安定化成功

████/██/██、██:██:██　第一次調査隊派遣

████/██/██、██:██:██　第一次調査隊帰還。生命生存適正環境値S　居住可能値S　

████/██/██、██:██:██　第二次調査隊派遣

████/██/██、██:██:██　第二次調査隊帰還。希少資源多数発見。

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████/██/██、██:██:██　第四シーケンス開始。移住開始。██名移住。随時移住を進める

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████/██/██、██:██:██　全人類の移住完了。『Friends』については保留

████/██/██、██:██:██　新世界名を██に変更

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████/██/██、██:██:██　地球側に緊急用スタッフ配置。機材移転完了。地球側の

　　　　　　　　　　　　　　　　　　████停止

████/██/██、██:██:██　現時刻をもって新世界プロジェクトを終了する

　
最後に私は記す。神は私たちを必要としなかった。そしてひとを作った。
以上

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　これより先、無許可の職員によるスクロールはプロテクトにより即座に処分されます。

　　　　　　下部へとスクロールを行えば、即座にプロテクトが実行されます。

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　プロテクト始動

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　　　　　　　　　　　　　　　　　対象の生存を確認しました

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　プロテクト解除

　

　

　

　

　

　　　　　　　　　ようこそ担当者様。新世界プロジェクトの目的を開示します

　

　

　

　

　

1)　以上で示した概要は処分対象者用のものである。本プロジェクトの真の目的は有用人的資源

　以外の処分、及び外宇宙航行機製作の場を整えることである。実施対象世界は地球と名付け全

　処分対象者に記憶洗浄を施したうえで放棄する。その後、処分対象外者は速やかに外宇宙進出

　プロジェクトを始動させる。

　

　　本プロジェクトは外宇宙航行機製作の場所、資材の獲得を目的としている。及び、宇宙船の

　定員の関係上人的資源の多数を地球に置いておくのは、倫理的問題があるため平行世界へ移住

　させる。なお、移住後に問題が発生してもその世界の問題の為、一切関知しないこととする。

　

　処分対象外者は以下の者である。

　

　・首脳人

　

　・首脳人関係者

　

　・首脳人許可者

　

　・Sクラス人的資源

　

　・Aクラス人的資源

　

　・娯楽有用資源

　

　・有用労働資源

　

　　以上である。

　

　　処分対象外者が本プロジェクトを拒否した場合、記憶洗浄を施した上で地球となる

　予定の世界を見つける過程で発見した世界に退去してもらう。

　

　　処分対象者が本プロジェクトの目的に気づくもしくは本プロジェクトを妨害した場

　合は外宇宙進出プロジェクトのモデルケースとなってもらう。様々な環境下の世界に

　一週間生存可能な資源を渡し経過を観測する。

　

　　現在のところ最高で3年、最短で3時間。ほとんどが人間関係のトラブルが原因。

　ストレス解消用人的資源の必要性大。

　

　　これらの観測結果を生かし今後のプロジェクトを進めていくこととする。

　

2)　宇宙進出プロジェクトは前回提出時、予算資源の都合上否決されたため新世界プロ

　ジェクトで補う形で進行させることが可能となった。当然ながら、当初は████の

　開発にも膨大な予算が必要されると予想されたが、既存のワープ航法の技術を発展させる

　ことで製作可能ということが判明。

　

　　これにより多くの国が賛同。一部国民を見捨てるという形になるのではと、最後まで

　拒否した国の首脳人には自国民と一緒に平行世界に行くという形で賛同を得た。それで

　も拒否を示した国には残念ながら既に可決に必要な賛同は得ていたため、今後の誠意に

　期待したい。

　

　　本プロジェクトは処分対象者用の新世界プロジェクト完了後、資材確保用世界から資

　源を持って来ることで、外宇宙航行機を製作。完成後、既に発見済みの地球と生態系が

　比較的酷似している惑星、呼称『テラ』へと目指すものとする。『テラ』は元地球で言

　うところの石器時代に相当しているため比較的テラフォーミングしやすい環境であると

　考えられる。なお現在のところ人に相当する生物の確認はできていない。

　

　　『テラ』への到着までは一部技術者以外はコールドスリープしてもらう。技術者各位

　にはワープ航法を利用するとはいえ数百年かかることを事前に通告済み。同意できない

　技術者には残念ながら記憶洗浄後、呼称『地球』に行ってもらうこととなる。軍隊兵器

　医療人生存可能分『テラ』に送る予定であるが、よく検討してもらいたい。

　
以上

　

　なお機密該当文書は閲覧機器を含め自動的に処分されます。お気を付けください。