諒太
「夏輝ー、トリックオアトリートー！」

夏輝
「…来たよあのデブ」

諒太
「デブじゃない、ポッチャリだ」

夏輝
「ハイハイポッチャリねポッチャリ。
　で、なんだって？」

諒太
「トリックオアトリートー！
　お菓子くれなきゃジタバタしてやる」

夏輝
「子供か。悪戯だろ悪戯」

諒太
「ちなみに、僕が夏輝の腹の上に勢いよくダイブして、その場でジタバタします」

夏輝
「怖っ!? ちょ、ジタバタが悪戯かよ!?
　それはマジやめろ俺死ぬ潰れる、てかなんで腹の上!?」

諒太
「昼休み、たまに屋上で寝てんの知ってるぞ！」

夏輝
「何故バレた」

諒太
「和志に聞いたー」

夏輝
「あんにゃろ…」

諒太
「で、どうすんだよー、トリックオア」

夏輝
「ハイハイ、今持ってねぇから帰りに奢ってやるよパフェでいいか？」

諒太
「マジで!? やりぃ！」

夏輝
「お前一生痩せれねぇぞ」

諒太
「太ってて損したこと無ぇもん」

夏輝
「…逆に得もねぇだろ」

諒太
「あるある。
　甘いもんいっぱい食えるだろー、早弁しても許してもらえるだろー、近所のおばちゃんもよく美味いもんくれるしー」

夏輝
「食いもんばっかじゃん」

諒太
「あと寒さに強い」

夏輝
「それは個人差もあるらしいからな？」

諒太
「衝撃にも強い！」

夏輝
「あー……それは、確かに。
　つか、お前のブヨブヨ触ってる分には気持ちいいんだよな」

諒太
「へへー、だろー？
　あ、じゃあパフェのお礼に、この豊満な体で抱き締めてやろーか！」

夏輝
「やめろ死ぬ」