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ビッグタイガーについて
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【分類】量産型キャバリア 【制式名】MBC-TL5074M2 【製造元】不明 【全高】タンクモード時2.5m、スタンディングモード時5.3m 【重量】基本重量57t 【動力】リキッド・リアクターNGB76251KK-400 数世代も前の型落ち品。 なので変形を含めたほぼ全ての動作を手動で操作している。とても面倒くさい。 自動システムはオートバランサーと火器管制と長距離巡航システムくらいしか積んでない。 AIなんて高価なモノは積んでいない。 おまけに操縦桿がとても重い。 MBCは主力キャバリア、TLは可変機、M2はマルチロール(多用途陸戦機)モデルの改良型の意。 装備の換装次第で、地対空戦闘やら観測偵察など、活躍の幅を広げられるのが特色。 しかし現在は予算の都合で地対地戦闘装備のみ搭載している。 大元の量産型キャバリアであるMBC-5074はパーツ数を絞って低コスト化を実現し、かつパーツの間隔にワザと隙間を持たせた設計が売りの機体。銃で例えるとAK-47。 この設計は極地での運用において"理論上は"高い適応能力を発揮するが、代償としてコクピットの気密性は考慮されていない。 なので生命維持装置などはパイロットスーツに丸投げする形だが、チェスカーはスーツを着用していない。 機体のモデルはACの重量逆関節機体とガンヘッド507。 * ◆タンクモードについて 見た目はデカい戦車。砲身は、正面から見て左寄りに位置する。 速度や旋回性が高く、走りながら戦車砲を撃つ事ができる。 しかしUC【オーヴァードスパークキャノン】使用時は、移動に使うエネルギーも全て攻撃に回すため、フルパワーで撃つと動けない。一応、出力を絞って威力を抑えれば攻撃しながらの移動も可能。 タンクモード時に使用可能な火器は戦車砲と、副砲二つ、トレンチャーの合計4つ。副砲の変更はスタンディングモード時のみ可能。 ブースター込みの最高速度は時速130km。多少の悪路でも直線なら時速80km台をキープできる。 * ◆スタンディングモードについて 逆関節(ぷつお脚)を採用した人型重量キャバリア。 二脚ながら非常に高い安定性を保ち、主に真っ向からの撃ち合いを得手とする。 ただし旋回性能は並。タンクモードでの超信地旋回の方が早くてコンパクト。 戦車砲は右肩に装備。 スタンディングモードで戦車砲を使用するには、ロックアンカーを地面に打ち込んで機体を固定する(構え体勢をとる)必要がある。 UC【人力パトリオット】は基本的に機体固定をしたスタンディングモードでの使用を想定している。 * ◆変形について どちらへの変形も、"手動で"操作している。 それもボタン一つで一気に変形するのではなく、脚部を立ち上げたり、腕を畳んだり、重心移動など一つ一つを全てマニュアル操作している。 とても面倒くさい。 しかし、そのおかげで変形のバリエーションは意外と豊か。脚部だけをタンクモードにして機動力をあげたり、上半身を畳んで緊急回避したり等、多彩な動きができる。 タンクモードへの変形は、立位の姿勢から正座し、首と腕をすぼめて縮こまるようなイメージ。 この時、手に装備している片手火器が副砲になる。 スタンディングモード時のキャタピラは、機体の踵にあたる位置から斜め後ろに立ち上がっている。キャタピラ自体は接地していない。 変形機構のモデルは、ガンヘッド507と、アッシュアームズというスマホゲーの、軽戦車型ドールであるレオパルドなど。 * ◆アルコールを燃料にできる、という設定について 現在装備している動力源は、ガリル・エアクラフト・インダストリーズ製のNGB76251KK-400というリキッド・リアクター。 通常のエネルギーインゴット以外にも、あらゆるエチルアルコールを分解し電気エネルギーに変換する事ができる。 それこそウィスキーでも稼働する。 ただしアルコールを大量に摂取すると、何故かビッグタイガーは酔っ払う。具体的には各種センサーがエラー吐いたり、モニターに砂嵐が走ったり、動かそうとすると千鳥足になったりする。 理由は不明。 このリアクターは正規品ではなく、元々搭載していたエンジンが壊れた後に購入したもの。 販売していたのはジャンク市場のちょっと胡散臭い露天商。 航空機企業の老舗であるGAI社が、そのノウハウを元に拵えた珠玉の一品である、という触れ込みに釣られて購入した。 しかし、いざ実用してみた結果は上記の通り。露天商はさっさと逃げてしまい、クーリングオフも出来ずじまい。 売り文句の真偽も定かでは無いが、まあ加減を考えながら使う分には便利なので、これでいいか、と諦めた。 ビッグタイガーの名前は、この酔っ払いやすいリアクターにちなんで付けられた。 【酔っ払い→大虎→ビッグタイガー】 名付け親は、このリアクターの購入者でもあるビッグタイガーの先代搭乗者の"おっちゃん"。 * ◆勝手に動く? という設定について MBC-5074が生産されていたのは、およそ100年前、今日まで続く戦乱の黎明期。 かつて何処かの国軍に配備されていたようだが、今やそれも昔の話。 幾人ものパイロットの元を渡り歩き、幾度となく大破を繰り返しては修理や改修を施されている。その為、シャシー含めたほぼ全てのパーツは、生産された当初の物から入れ替わっており、およそ原型を留めていない。 それでもなお"彼"のアイデンティティを保証しているのは、型番を残したプレートと、かつてこの機体が戦場の花形(マスターオブウォー)であったという"逸話"。 歴代のパイロットが連綿と語り継いできたそれらが"彼"の輪郭を形成した。 "彼"は、ヤドリガミに至ろうとしている最中である。
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