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深淵(感情に対する変化)
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*【2019/10/2~】 同族だらけの声に紛れていたが、ふと賑やかな声が幾つか減って。 『寂しい』を、はっきりと理解する。 俺様は『バス停』だが、確かに今は『ヒト』をしていた。 そう、『ヒト』のような、ものだった。 …………ならば、すこしくらい『ヒト』のようなワガママを。 素直な『感情』を、思うままに伝えてもいいのでは。 バス停としては常に第三者で居たいから……『ヒト』のような『葛藤』があるけれど。 「あァそうなんだ」と納得を、しないわけでもない。 それならば。落とし主を探す以外に、楽しみ方をひとつ、見つけたような気もするんだ。 ……その始まりは、×××、××××××××であるけれど。 気にしてないように見えるのであれば、俺が『ヒト』ではない証拠だろう。 ただ……掛けるべきが、どんな『言葉』であれば良いのか……。 常に第三者で居ようとする俺が『何を』言う口をもつというのか。 静かに考えていたが、分からない。 ……それでも俺は、俺様は。 見ていて、……つらかッた。 *【2019/11/08~】 『感情』、とやらは、難しい。 俺様の思考と違う、変なコトバがたまに、でているようだが…… …………やはり、『根本は』よくわからない。 バス停がそう思うのは百歩譲ッて良いとして、在り方として、違うとも思う。 複雑だ、わからない。でもわからなくても、…………まァ、いいか。 考えすぎても眠れぬ夜の供にしか、なりはしねェから。 *【2019/12/16~】 爪も牙もない……草食の小動物と、俺様……? ああ違う。それは恐らく誤解だ。 飼育を…面倒だ、とかそういうのじャない …勿論そういう生き物と付き合うのが嫌いとか怖い、とかでもない ……『優しい国』の生き物を、怯えさせたりしないか心配なんだよなァ 恐らくは、俺様が心配するほど……繊細でもないんだ、ろうけど。 *【2020/01/05~】 おい毛玉。お前の名前が『ピューレ』と決まッた。 お前と一緒に国を出てきたあいつは『アム』だッてよ。 ……おいやめろそんな目で俺様を見るな毛玉。 やめろやめろ、そんな「何故名付けられた名で呼ばないのか」みてェな顔をするな! そうでなくとも、……基本種族名以上までで、名前は呼ばねェんだよ俺は。 いいか、毛玉。どうもお前は物怖じしないようだから、実力で呼ばせてみせろ。 ――……それまでには。 動物の言葉を理解する術式を、模索しておいてやるよ。 *【2020/01/24〜】 そういえば……。 どうしようもない不安に任せて怒ッてしまッた事を思い出した。 ……違うんだ、語彙が足りない。 アンタを嫌ッた訳じャない。 アンタを侮ッた訳でもない。 凄い事に怒りたかった訳でもない。 ……ただ、俺の感情を俺が掴みそこねたんだ。 すごくざわざわした。 あれは表現し難い…、、ざわめき…? 最近まで、多くを考えてこなかッたから。 だから、あの日はどちらかといえば逆だ。そんなことしないでほしいと、密かに望んでいた。 理不尽な気分に任せて怒るとか、餓鬼かよ。 ………。……ああ、うん。 俺様が間違ッてるな、正しく餓鬼なんだから。いいのか。…この場合は。 この気持ちは恐らくモノらしくはないが、今はモノとも言えないんだし。 ……。 あんまり…死ぬほど驚かさないでくれよ。 あんたと。いろんな話をして、ときどきいろんなものを、みたいんだ。 ……見てみたいと、思うんだ。 あんまりこわいことを、してくれるなよ。 おれさまと、また散歩しよう?――なァ? ……おちついて考えを纏めると。まるでいぬのようなだな……。 *【2020/02/07~】 ……なんだか、どこでも甘い匂いばかりだ。 うーん…………鼻が痛い。 *【2020/08/11~】 俺様が、"見えている"必要は……もう、なさそうだな。 必要なら呼んでくれ。 俺様はきっと、俺様を喚ぶ声に。 もしくは"客"が喚ぶ声に、時刻通りに答えよう。
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