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【復讐、とは呼べない】
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【復讐とは呼べない】 その日のことを、覚えている 目が覚めた、そんな感覚がした 自分に、手があった 手の中には、自分が握られていた ……そして、目の前には、潰された一族の1人の死体があった 自分は、ゆっくり歩いていたと思う 一族に見つかる度、自分は、それを殺していった 本体を巨大化させ、首や頭、時には全身ごと潰した 見かけた一族、老若男女関係なしに そう、子どもも、女性も、関係なしに 頭は、冷静に考えていた これに、意味は在るのかと でも、どう考えても、意味なんて無かった 確かに、主を殺された でも、その当事者はすでに死んでいるし、自分も、加害者の側だ 確かに、自分は手荒く扱われた でも、意思ないはずの器物をどう扱おうが、主の自由だ ならやっぱり、これに意味は無く つまりは、ただの八つ当たりだった 多くの一族は、自分から逃げようとするだけだった でも、時には、立ち向かってくるもの達もいた 覚えている ナイフを手に、様々な暗器を扱ってきた者がいた 焼き鏝を手に、融かそうとしてきた者がいた 膝砕きを手に、四肢を潰そうとしてきた者がいた 重石を手に、押しつぶそうとしてきた者がいた スタンガンを手に、電撃で気絶させようとしてきた者がいた 猫鞭を手に、距離を保ちつつ、攻撃してきた者がいた 毒湯を手に、毒を流し、動きを封じようとしてきた者がいた 皆、全て、潰してきた
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