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J(ジェイ)・ランス設定
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*『J・ランス』 -幾重にも積層された情報の残滓、電脳世界より彼は生まれた。キマイラフューチャー前の世界にて存在したアニメ、[シュバルツ・ローヴェ]のキャラクターを模して生まれた彼は、自らをランスと定義づけ、様々な情報を集めて回った。元になった存在の特性上、男性的であることから闘争を好み、武力を愛し、自らが傷つくことがない故に幼く育ち、故に、全ての感情は模倣である。 -幸か不幸か、彼は悲しみの前に恋を、愛を知った。それ故か、自己の情報だけでは負の感情に飲まれていたであろうそれを、友情が、愛情が保管したのである。もはや模倣ではなく感情を知った彼は、一人のヴァーチャルキャラクターとして自立し、ジェイ・ランスとして完成した存在となった。 *特徴 -彼は自然発生したバーチャルキャラクターで、有象無象の事象的スクラップの継ぎ接ぎで構成されている。見た目は小年のそれであるし、シールされていはいるが、その質感は人のそれではなく、むしろサイボーグ体に近い無機質である。目は赤く金髪で、少年然とした恰好をしている。これは彼の精神年齢から基づくものであり、目立ちたがりで自己顕示欲の表れであるといえる。何かしらの能力使用時は目が無機質な虹色を帯び(CDディスクの情報面のように)、電脳世界より、電脳魔術を通してから様々な事象を呼び寄せる。 *第四の壁と行動について -彼は自らを被創造物であると認識しており、一種の狂気状態であるといえる。ゆえに、第四の壁(いわゆる"私の"地の文)とのある程度の会話が可能である。もちろん、他者からはひどい独り言ごとに見えるし、彼自身もこの狂気を認識している。しかしながら、この狂気は非常に便利であるし有用であるから、彼は使用をいとわない。しかしメタであるこの事象を変えることは、物語の登場人物としてわきまえている。また、決まった事象を変えることは彼とて無理であり、文句を言いながらも追随するだろう。 *キマイラフーチャーへの顕現 -彼の意思がどこから来たのか、現在不明。しかしながら、自らの権能は絶大であった。だが、キマイラフュ-チャーへの顕現でそのほぼ全ては制限される。アニメ[シュヴァルツローヴェ]のキャラクター、J・ランスの設定に即した姿ではあるが、適用されたのはほんの一握り。 「まあ、なんとかなるっしょ!?」 -などと大見えを切ったものの、無い袖は振れないのである。とりあえず会話を楽しみつつ、各機能を最適化させていこうというのが当面の目標となった。 *各機能(Phase) -*Phase0:黒獅子(シュバルツ・ローヴェ) --通常形態。少なくとも、フレーバー的なことは可能ではあるが(実体の構成、再構成など)、ダメージをうければ損傷するし、やはり痛いものは痛い。攻撃方法は間接的なものが多く、主に電脳魔術による事象干渉による攻撃を行う。また固定された種族的に、電脳魔術とアームドヒーローを組み合わせた重装形態、ヘビーアームド・ウェポナイズというユーベルコードや、グッドナイス・ブレイヴァー、エレクトロレギオンといったドローン作成などが行える。順次アップデートされるだろう。 ---#対戦車/対化物機関砲(ローヴェシュトゥント):長さ3m程度のガトリング機関砲。口径30mm。空間固定して運用するので、本人が持つことはない。 ---#630mm仮想電磁加速砲塔(ブリッツカノーネ):電脳魔術によるラディカルマギア(帯状魔法陣)による電磁仮想砲塔展開によって、高密度のプラズマを発射する兵装。 ---#重力偏光式全方位光線(ラィヒターレーゲン):Lv×20発までのレーザーを全方位に斉射する。自身のLvに依存されるので、やや不安定。 ---#獅子の牙(シュトースツァーン):度重なる戦闘によって、小規模の戦闘にも対応する必要がでてきた。よってゲリラ的対応の出来るよう、自身の腕を硬質化、ブレードとするよう改造した。 ---#フォールディングマシンピストル:大型のスマートフォン程度に折りたためるマシンピストル。電脳魔術により弾数無限。主に閉所で使用される。 ---#事象破断刀:対象の事象に対し「破断したという概念」を叩きつけることで切断を成す概念兵装。見た目はなまくらの剣である。"ツェライセン"のプロトタイプでもある。 ---#慣性制御術式(ワード・オブ・イナーシャ):金色のマフラー状の高密度のラディカルマギア(帯状魔法陣)。事象より慣性の概念を呼びよせ、装備した対象と接続する。接続されれば、フェーズ1へと移行する。 ---#重力制御術式(ワード・オブ・グラヴィティ):重力/引力の概念を制御するためのプログラム術式。マフラー型の慣性制御術式を推し進め、プログラムとして小型化を推し進めた代物。彼は、概念を掌握すべく動きだした。 ---#事象観測術式(ワード・オブ・ディスティニー):主に事象を観測し、制御するためのプログラム術式。主に情報収集に使用される。 ---#時空制御術式(ワード・オブ・クロノス):時空間をハッキング、自身のアイテム/UCの発生時間を操作する術式。主に発生遅延に使用されるが、術式の高速詠唱に活用されることも。 ---#感情演算プログラム±(プラスマイナス):感情を与える演算術式。完成され、全力戦闘時でも感情が消えることはない。いちいち装備する必要もなくなったが、戦闘時には好んで切り離すこともある。 ---#多次元偵察電子機体"レーヴェンツァーン":クロムキャバリアに分類される機体。電子戦、強行偵察、情報戦用で、黒い兎のような形をしている。武装はないが、電脳魔術で対応するため、特に問題はない。量産型キャバリアとして組み立てたはずなのだが、部品が独特の使い方をしているためか、カスタム機を通り越して特別機として登録される。見た目とは裏腹に、量産部品しか扱ってないためにすこぶる整備性はいい。唯一、内装は完全に電脳魔術士様にカスタム化されており、計器類やコンソール等、電脳魔術で表示、コントロールできる部分は一切が排除されている。代わりに高級リクライニングシートが入っており、居住性に非常に優れる。 ---#多次元偵察電子機体"レーヴェンツァーンTypeⅡ":上記"レーヴェンツァーン"(便宜上TypeⅠ)で入手した機体情報をフィードバックし、エンジンを電脳魔術化。それにより大幅に小型化したもの。キャバリアと銘うってはいるがその実アポカリプスヘルの「マシンウォーカー」に近いものであり、キャバリアのコアユニットに最低限の脚部と頭部、TypeⅠのレーダーユニットを移設している。TypeⅠの本体は実質レーダーユニットなどの電子戦機器であり、それ以外をデッドウェイトとみなして大胆に簡略化した。 ---#可変式対艦概念破断剣"ツェアライセン":事象破断刀をプロトタイプとする、「破断」の概念兵装。フェーズ2への触媒であり、半身。可変機構は人型へのものであり、J・ランスが融合/合体して、初めてその真価を発揮する。普段は全長7m(刃渡り5m)のサーフブレイドであり、慣性制御術式と重力制御術式を用いてこれを振るう。重力航行が可能。 -*Phase1:高貴なる獅子(イドラー・ローヴェ) --ユーベルコードによって励起される形態。本来この状態は、獅子の鬣を彷彿する金色の荷電粒子加速帯であり、マフラーのように装備される。はずなのだが、"慣性制御術式"と"重力制御術式"によって強化され、魔術的な要素を併せ持つに至った。慣性/重力の概念制御である。つまるところ、自身の運動エネルギーを慣性の概念制御することによって、様々な高機動・高運動性能を獲得するに至った。本形態をもってフェーズ1は完成をみた。ユーベルコードとして登録されている。 -*Phase1.5:新獅子(ノイエ・ローヴェ) --真の姿との中間形態。仮面を被り、身体のいたるところが装甲で覆われている。また、髪の毛も腰まで伸びている。一部のユーベルコードを超過駆動させることが可能であり、それによって反則ともいえる概念の押し付けを行うこともできる。それは真の姿でも可能であるが、よりスマートは運用ができるため、この形態が編み出された。性格もやや大人び冷酷化し、一人称も「私」になる。 -*Phase2:切り裂く黒獅子(シュバルツローヴェ・ツェアライセン) --理想の形態(所謂真の姿)である。電脳空間より自身の半身である7m級対艦事象破断刀「ツェアライセン」を呼び出し、融合、漆黒の人型形態へと変形する。体が大きくなるためか、精神年齢も一時的に高くなる。分類的にはクロムキャバリアだが、コクピットもないのでどちらかと言えば巨大なウォーマシンと言った方がいいかもしれない。 ---#5m級対艦事象破断刀「ツェアライセン」:本機の主武装であり、本機そのもの。剣が剣を振り回す形となるが、どちらも本体であるためにすぐさま可変→格闘となるため、隙は少ない。 ---#その他装備:通常と変わらないが、各種出力が強化されている。 -*Phase3:反逆の獅子(ユーダス・ローヴェ) --最終形態。フェーズ2を推し進め融合した姿であり、色は逆に白く反転する。彼がJと言われる所以の形態でもある。電脳魔術士よりもキャバリアの面が強く出ている。二対あった腕は一対となり、もう一対の腕は肩部装甲として固定化される。また、機体剛性強化のために変形はオミットされ、より有機的なデザインになる。 ---#次元破断剣×2:主兵装。見た目はただの手刀だが、意識の範囲内の対象を任意で切り裂く装備である。(UC予定) ---#次元破砕砲×2:肩部に固定化されたもう一対の腕の使い道。意識の範囲内の対象を、周囲の空間ごと吹き飛ばす装備。(UC予定) -*Phase0.5:子獅子 --主に対コミュニケーション用の状態。50cm程度のSD形態。最も戦闘能力が低く、UCも扱えない為にセーフティも兼ねる。しかしアイテムは使える為、戦闘能力がないわけではない点に注意。バランスが悪いので戦闘には向かず、大体自滅する。感情演算と対人における情報収集に特化している。 *『シュバルツローヴェ』 -J・ランスが登場する物語である。内容は、一人の探偵が陰謀にまきこまれ、それを解決する中で成長し、人類の未来を切り開こうとして行くというものである。J・ランスなる人物は、その中でトリックスターとして描かれており、主人公の探偵に力を貸したり、ある時は敵対したりと、ひっかき回す役割が主であった。 -残念ながら、本物語は打ち切られてしまっているが、この物語が本来の終焉を迎えるとき、彼の生まれた意味も分かるかもしれない。 *『シモン・ランス』 -彼の意識は電脳世界が由来であるが、彼の対となる存在が存在する。それは骸の海由来の魂であり、オブリビオンであるという事である。"感情演算プログラム-(マイナス)"保有者。いわゆる宿敵。自身を猟兵と信じてやまず、オブリビオンでありながらキマイラフューチャーの治安を守るために行動する。しかし問題は、猟兵とオブリビオンの区別がつかないところであり、また、自身が正義であると信じてやまず、その正義を守るためには手段を選ばない。実際は、かつて人類が存在していたころの、キマイラフューチャーに存在した13基の対外界防衛AI「ランス」の内の一基だった。しかし、ドン・フリーダムによる「イタズラ」でクラッキング、13番基以外がオブリビオンとして支配下に置かれる。難を逃れた13番「J」はデュラン研究主任の元大改修を受け、急遽攻撃用AIに改良。12番以外の全てのAIを駆逐、残った12番機「S」は失踪するも無力化までは確認され、事なきを得たのだった。この失踪した12番基こそ「シモン・ランス」であり、オブリビオンの権能を復活させ、活動を開始したのである。 -なお、負の感情"感情演算プログラム-(マイナス)"を司っており、これを取り込んだジェイ・ランスは、「完全なランス」となる事ができるようである。「ジェイ・ランス」の事を「ユダ・ランス」と呼ぶ。 *『感情演算プログラム』 -ランスシリーズに分担されていたプログラム。ジェイは、これのうち楽の感情を基礎にされており、その他のランスシリ-ズを"喰う"ことで他の感情を得、感情演算プログラム+(プラス)として統合した。一方、シモンは負の感情を一身に担っていた。これは、キマイラフューチャーにおける防衛機構の、最後の可否を担うための重要なファクターであった。他のランスへの注意喚起や警告、統合を行う指揮官であったが故である。しかし、シモンはオブリビオンとなった。故に、ジェイはシモンを"喰らい"、ランスとして統合されなければならなかった。負の感情、その重さを、彼は知る事となる。 *その他 -化学系統に特化した人格からなのか、オカルト系にめっぽう弱い。魔法が使えるにもかかわらず、である。これは理解の及ばないものを恐れる事への模倣であるが、本当に模倣なのかというくらいに恐れる。たまにセーフモード(気絶)になる事も。 *『観測』 -―――最近分かった事と言えば、ヒトとは果たしてヒトを理解しているのか否か。いや、ヒトという種族を理解したうえで行動しているのか、ということかな。そしてその回答は、おそらく否だ。そこまで考えられるほど、多くのヒトの一生は長くないし、暇でもない。たまに、暇で暇でヒトの事を考えすぎてしまう一部の変人を、哲学者などと呼びながら暮らすくらいだ。シモンの併合は、オレが"ジェイ"という個別なった瞬間に生まれた使命でしかないけども、あわさって初めて感じたのは、虚無だったよ…… -……けれども、それでも分かったこと、感じられるようになったこともある。心の揺らぎというやつさ。人の思考、いや、感情とは、刹那に輝くもの。星の光のような一瞬の輝き。それがたとえ、「心の籠ったもの」であれ「心ない言葉」であれ、それはヒトから生れたもの。それを美しいと、"我々"は感じているんだろうね。それがプログラムされたものだとしても構わない。いや、福音ですらある。ならば、"我々"は見据えていきたい。ヒトのこの先を、感情の揺れを、流れを、その先に紡がれる文化と未来を……。監視なんて大層なこと謳ってはいるけど、結局のところは見ていたいんだろうな……。でも、破滅だけは忌避したい。故に監視だ。それがヒトの結果であれ、オブリビオンによるものであれ、避けられるものは避ける。そのように誘導する。それが"我々"ランスというものさ。 -そう、そうなんだよ。その提示してくれた戦闘記録のように、ヒトは自身を補うために集まる。第三者が観測しなければ容易に崩壊する心を、それを守るためにヒトは集まり、コミュニティができ、文化を形成する。この回答が合理的かどうかはさておいても、そのココロプログラムが虚飾であったとしても、貴女はそこにいるし、貴女の心はあなたの仲間が観測している。そういうものなんだ。オレの感情演算も、ただ欠けていただけで、あれは心だったんだ。シモンは、それを「±(虚無)」として示し、しかし観測させることで完成させた。 -故にオレは、それら全てをヒトと定義する。"我々"含め、心あるもの全てをヒトと定義する。互いが互いを観測し、文化を形成した果てにある文明、そこからまた生まれる文化の螺旋。それら全てを包括し、ヒトは栄え、心を満たそうとする。キマイラフューチャーのような、システムフラワーズのような「物欲」などに収まらない心の充足。それこそが"我々"の……オレの見たいものだ。
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