■シエナの在り方
シエナにとって依頼に赴く事とは遊びに行く事と同義である。

というのもシエナにとってオブリビオンとは『お友達』候補であり、余程の事がない限りオブリビオンに向ける感情は「好意」や「親愛」のみだからだ。
例え、相手が悪意に満ちた言葉や殺意と共に襲い掛かってきたとしてもシエナは好意的なものであると認識し喜び遊び始めるだけなのだ。

ただ、シエナの器物は生者を呪殺して死後の怨念を動力とする人形であり、その内には尋常ではない量の怨念が渦巻いている。
シエナがヤドリガミとなってからも怨念は開放される事はなく、それ所かヤドリガミとなり『幼い少女』として振舞い始めたからは怨念の制御が緩み始めている。

シエナの気分が高揚としてくると怨念の制御は更に緩み、怨念に突き動かされ無意識の内にオブリビオンですら慄く凶行に及び始めてしまう。
そして、シエナは戦闘をお遊戯会と認識している為にオブリビオンが息絶えたとしても遊び疲れて眠ってしまっただけと認識する。
『お友達』候補が遊び疲れて眠ればシエナはそれを新たな『お友達』として迎えようとする。

シエナによる『お友達』を迎える行為はオブリビオンと関わりのある者からの説得やオブリビオン自身が明確に拒否しない限り止めることは叶わない。