第六猟兵 カタリナ・エスペランサ UC設定

作成日時: 2022/10/21 18:11:03
―― カテゴリA:権能領域 ――
 それぞれがカタリナの持つ手札の中で最優たる要素を持つUC群。
 いずれも非常に強力な切り札であり、それ故に使用頻度も高い。

○天災輪舞(テンペスト・ロンド)
・自身に【神殺しの蒼雷】をまとい、高速移動と【触れたものを焼き焦がす羽の散弾】の放射を可能とする。ただし、戦闘終了まで毎秒寿命を削る。
 カタリナの手札の中では最も高い機動力を発揮するUCである。
 かつて主神との戦いの際に奪った雷撃が一つ、蒼き雷は同族たる神を滅ぼす粛清の権能。
 雷を纏って放たれる羽の散弾は炎の魔力も秘め、触れたが最後標的が滅びるまで威を衰えさせる事は無い。
 早い話がスリップダメージ付与効果持ち。
 加速する事によって機動力を強化、間合いを支配し戦闘の主導権を握る為に活用する事が多い。
 蒼雷の性質から神を冠する敵に対して発動する事もある。

○失楽の呪姫(ロスト・フラグメント)
・【主神に叛き追放された魔神の魂】【あらゆる守護を貫く黒雷】【終焉を招く劫火の欠片】を宿し超強化する。強力だが、自身は呪縛、流血、毒のいずれかの代償を受ける。
 カタリナの手札の中で単純な戦闘力を最も引き上げるUCである。
 魔神が追放の際に奪われた権能の中でも特に復元が進んだものを同時に励起させる能力であり、UC名は放逐された魔神を示す忌名。
 黒雷は主神たちとの戦いの際に奪った力を束ねて生み出した混合権能であり、
 劫火はラグナロク等の伝承に著名な世界を滅ぼす火と同種の存在の一部を盗み出したもの。
 これらの能力は普段からも行使できるが、このUCの発動により身体能力の強化や諸権能の活性化と同時に出力が大幅に向上する。
 宿した力は武器に纏わせる等で自身の白兵攻撃に上乗せする他、翼によって巻き起こす風に乗せて嵐として放出する事も多い。

○閃紅散華(センコウサンゲ)
・自身の【ダガーから90cm前後に伸びた紅雷の刃】が輝く間、【斬撃、蹴撃、羽弾、ペンダントからのビーム】の攻撃回数が9倍になる。ただし、味方を1回も攻撃しないと寿命が減る。

・自身の【全身】に纏う【調律の権能を宿した紅雷】が輝く間、【攻撃力】【速度】を超強化し、【全て】の攻撃回数が9倍になる。ただし、味方を1回も攻撃しないと寿命が減る。
 カタリナの手札の中で瞬間速度は最速を誇るUCである。
 猟兵としての戦いの中で洗練され新たな技として習熟した最初のUCでもある。
 能力に干渉し加護を与える紅雷は身体機能や武器性能を飛躍的に増大させる他、
 敵の身を蝕めば能力や存在の均衡を掻き乱す方向に“調律”する事で弱体化、ひいては自己崩壊を誘発する事も可能。
 最大威力を発揮できる射程は短く、敵の懐に飛び込み勝負を決める際に放つ事が多い。
 なお、余程の事が無い限り仲間を傷つける為に刃を振るう事は無いため概ね寿命を捧げて発動する事になる。

○世界の不完全証明(ヴァニティ・ワールド)
・【身に宿した魔神の権能の限定解放】により、レベルの二乗mまでの視認している対象を、【空間ごと圧潰させる疑似的な重力崩壊】で攻撃する。
 カタリナの手札の中でも一撃あたりの威力は最大のUCである。
 原理で言えば装備[第六神権]の力を限定的に解放する事で本来に近い力を発揮する能力。
 発動までに隙が出来るという弱点を持つが、戦闘時は立ち回りでフォローして切り札に起用する事も少なくない。
 長距離で力を溜めてからの狙撃、発動行程を限界までショートカットする事で白兵戦の一瞬の隙を突いて叩き込む大技扱い、
 ダガーの投擲や羽弾で目印を付けてからのマルチロック的な発動と扱いにくさの分だけ応用方法も多岐にわたる。
 発動補助の一環として手をかざす動作等を伴う事もあるが、最低限相手を視界に捉えていればノーモーションで発動する事も可能。

○神狩りし簒奪者(プレデター・セイクリッド)
・【視界に収めた影が変ずる異能封じの縛鎖】【解除するまで燃え続ける黒炎の嵐】【光に等しい速度で突き立つ白雷の槍】を対象に放ち、命中した対象の攻撃力を減らす。全て命中するとユーベルコードを封じる。
 カタリナの手札の中で相手のUCを封じる力を持つ唯一のUCである。
 敵の至近から発生する不意打ち、逃げ場を奪う広範囲攻撃、回避困難な超高速攻撃による連携技。
 まずは相手や戦況に応じて最適な一撃を確実に命中させる事で相手の体勢を崩し、そこから残る二撃を畳みかける流れを狙っていく。
 一撃一撃が殺傷能力の高い強力な攻撃手段であるが、敵の自己強化系UCや召喚系UCに対するカウンターとして用いる事も多い。
 封じたUCはある程度自分のものとして取り込めるらしいが、
 劣化コピーより自前の技の方が強いし使いやすいという理由から活用する事は殆ど無い。

○架空神権 ― domination ―(エクストラ・ドミネイション)
・【物理法則を書き換える黒い風に包む事で】、自身や対象の摩擦抵抗を極限まで減らす。
 後述のUC【再現せしは神に仇為す者】で操る瘴気を扱いやすくアレンジしたUC。
 神々から与えられた・或いは奪ったものとは別に魔神が自ら生み出した権能でもある。
 出力は落ちた反面ほぼ完全に制御できるようになった為、カタリナのキャパシティの範囲内では万能に近い効果を発揮する。
 自身や味方に纏わせれば力学法則の改変による攻撃反射といった防御や行動補助に、
 敵対者に纏わせれば時間の流れを極端に遅くしての行動阻害や早回しによる劣化、超高熱や高圧による直接攻撃に活用できる。
 理論上は時間逆行による治療や蘇生すら可能だが、当然発揮する力が大きいほど行使するカタリナの負担も増える事になる。

○災華殲尽(インフィニット・アトロシティ)
・レベル×100km/hで飛翔しながら、自身の【《属性攻撃》技能に対応する彩りに染まる翼】から【属性に応じた性質を備える羽の無限弾幕】を放つ。
 ある種UC【天災輪舞】と互換的な面を持つ機動力強化のUC。どちらがより速いかは状況により変動するようだ。
 多属性に対応し、また一つのUC効果内でそれらを切り替えられる点でも応用力は極めて高い一方で
 単体属性に特化したそれと比べると出力や特質性は一歩譲り、UC自体も精密な制御を要求する面がある。

○空覇絶閃(クウハゼッセン)
・レベル分の1秒で【発射と同時に概念さえ断ち斬る斬撃】を発射できる。
 カタリナの手札の中では最も“斬る”事に特化したUC。魔神の権能に依らないカタリナ自身の技巧でもある。
 体術含む総合的な強化になるUC【閃紅散華】に比べると手数は限られるが、比較すると此方は射程距離に秀でる。
 弾幕のように乱れ撃つ事もあれば、敵の動作を封じるカウンター的に狙い撃つ場合も。

○堕聖の偶像(ファシネイション・トラップ)
・【三つ編みを解き魅了の権能を解放する】事で【神をも欺いた催眠と幻術を操る妖艶な夢魔】に変身し、スピードと反応速度が爆発的に増大する。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
 カタリナの手札の中でも特に精神・知覚干渉に最も長けたUC。簡単に言えば私自身が鏡花水月になる事だ。
 姿を見る事、声を聞く事、纏う香を嗅ぐ事、ほか魔力感知など何らかの知覚をトリガーに敵対者を幻惑・洗脳・催眠に絡め取る。
 魔神の化身の一つである夢魔への変身は速度を中心とした身体性能を引き上げる事もあり、より深く幻術に嵌める意図も合わせ
 この状態だと近接戦闘を仕掛ける事が多い。傷を与える事、傷を受ける事、双方が強力な幻惑の触媒となるため本領は長期戦。
 カタリナ自身は魅了権能との相性は良好な資質を持ち、寿命が削れる代償は偏に多大な羞恥心によるもの。
 本来この化身は神々や英傑の惑わぬ心・揺るがぬ理性を試す試練を担った存在。
 魔神としての叛乱の際、その世界の戦神を欺き討ち取ったのもこの権能に依る所業である。

○解演:括目せよ、是こそは神なる御業(レジティメイト・マジェスティ)
・装備中のアイテム「【第二神権】」を解放、発動する「【保有UC】」の効果・威力・射程を3倍に増幅する。
 UCという形を取っている権能の発動に“正規の手順”を踏む事でその性能を引き上げるUC。
 カテゴリ分類の難しいUCだが、これ自体が大きなリスクを持つ訳では無い事もあり権能領域に含まれている。
 例えるなら某ポケットなモンスターの あまごい→かみなり、まるくなる→ころがる といったコンボのようなもの。
 このUC自体は あまごい や まるくなる 部分に相当し、直後に本命のUCを発動する形となる。
 組み合わせるUC次第で増幅度合も変化し、例えば【閃紅散華】だと [攻撃力][速度]の超強化に効果3倍の恩恵が掛かった上で
 更に最終威力が3倍となる。ただし味方を三回以上攻撃しなければ寿命も三倍減る。
 デメリットまで増幅される点、ユーベルコード戦闘としては二度のUC発動を要する分だけ隙が大きくなる点がウィークポイント。
 反面、UCであれば魔神権能に関係無い技能であっても強化対象となる大味さはUCならではの利点とも言える。


―― カテゴリB:異能領域 ――
 カテゴリAに比べると効果範囲や能力規模、汎用性の限られるUC群。
 適した戦場、戦況において運用した際の成果には目を瞠るものがある。
 寿命の減少などの対価を必要としないのも特徴。
 取り回しの良さは決して小さくない利点だが使用頻度が特筆して高くはならないのは
 敵を逃がさず確実に滅ぼす事で守るべきものへの禍根を断とうとするカタリナの気質に依るところが大きい。
 意図して消耗を抑える時、或いは余程に勝ち筋が明瞭な時くらいしか出番が回ってこないのだ。

○閃風の庇護者(インタラプト・アピール)
・技能名「【かばう・見切り・早業・破魔・カウンター】」の技能レベルを「自分のレベル×10」に変更して使用する。
 カタリナの手札の中では特に戦闘の脅威から他者を守る事に特化したUCである。
 早業で敵の攻撃を見切って庇うと同時、特殊能力があれば破魔で悪影響を排し物理的な被害はカウンターで弾き対応するという流れ。
 先制攻撃で後の先を取って攻撃そのものを潰したり怪力、武器受けや武器落としと併用する事も多い。

○暁と共に歌う者(カーディナル・ファミリア)
・レベル×1体の、【灼熱の斬撃を飛ばすプラズマの刃と化した翼】に1と刻印された戦闘用【劫火の身体を持ち幻惑の歌声を操る不死鳥】を召喚する。合体させると数字が合計され強くなる。
 カタリナがその身に宿した魔神の眷属である不死鳥の群れを召喚するUC。
 カタリナの視点では暁の主(=他人)のペットを使役する形になるが、
 暁の主自身も不死鳥たちもカタリナ=暁の主として認識しているため問題なく従う。
 とにかく頭数が必要な時や対多数の敵への対策、合体させて強敵にぶつける等の様々な用途に使うが
 劫火の身体という性質上、危険域に庇護対象が残っている類の戦場など使用に適さない状況も多い。
 歌声は敵の知覚能力を惑わし動きを縛る力を持ち、主な攻撃手段は発射も可能な斬撃や劫火の身体を活かした体当たり。
 合体させる場合に生じる僅かな隙はカタリナ自身が庇い、或いは敵を攪乱する事でフォローに入る。

〇小さな幻想の義賊たち(ヒロイックリトル・バンディッツ)
・【空間を侵食・改竄して】作り出した【架空】の龍脈から1〜12体の【盗みと攪乱】を得意とする【栗鼠の眷属】を召喚し、【敵の体の一部や攻撃を自在に封じる魔法の袋】で戦わせる。[敵の体の一部や攻撃を自在に封じる魔法の袋]の威力は召喚数分の1に減衰する。
 カタリナがその身に宿した魔神の眷属である栗鼠たちを召喚するUC。
 副次的に戦場の侵蝕改竄による掌握能力も伴い、自分たちに有利なフィールドを構築する効果も備える。
 この栗鼠は本来力無き者が知恵と勇気で強大な悪にも一杯食わせるという民衆の希望の投影であり、
 ある種の英雄像の具現でもある。
 その由縁から本体の戦闘能力は高くはないが生存力に長け、戦闘力の高い相手に相性的な有利を持つ。
 魔法の袋は雑に言えば某ハンターなシュートの念能力ホテル・ラフレシアに近い挙動。
 敵の身体部位を取り込み封じる事による行動阻害や攻撃を封じての防御、取り込んだ攻撃を放出してのカウンターが基本戦術となる。

○鏡鳴召喚(マリオネット・ルーラー)
・自身が装備する【ペンダントから対象の戦闘力を再現した分身】をレベル×1個複製し、念力で全てばらばらに操作する。
 カタリナの手札の中でも特に力押しに長けたUC。
 ペンダントの宝石部分に映した相手であれば自分だけでなく味方や敵オブリビオンも複製・操作可能。
 自分自身を複製して数の暴力で攻め立てたり、敵の身体性能や攻撃能力を自分の手駒に転化してぶつけたりする運用が多い。
 カタリナ自身がコントロールするため能力使用中は本体・分身ともに動きの精度はある程度失われるのが難点であり
 特に小型で機敏に動き回るような敵に対しては相性が悪い。

○黒鉄の暴嵐(ジェノサイド・ウォー)
・【幾千の兵装を操る機龍】を召喚し【殲滅形態】を発動する。超高速連続攻撃が可能だが、回避されても中止できない。
 アックス&ウィザーズでのある冒険を経て得た闘争の具現たる機龍を召喚する戦略級UC。
 ルーツはスペースシップワールド、或いはそれに相当する世界にあると思われる超大型兵器である。
 自己進化機能や永久機関といったオーバーテクノロジーを当然の権利の如く搭載した、個より成る鋼の軍勢。
 機能を殲滅に特化させる事でユーベルコードとしてのキャパシティ効率を引き上げているが、
 そのぶん保護対象が居る戦場や周辺被害を考慮すべきケースには不向きなのがウィークポイント。

○喰魂神域(サクリファイス・サンクチュアリ)
・【あらゆる存在・現象を分解し喰らう魔法陣】を巨大化し、自身からレベルm半径内の敵全員を攻撃する。敵味方の区別をしないなら3回攻撃できる。
 カタリナの手札の中でもシンプルな効果と幅広い敵への対応力を兼ね備えたUC。特に代償無く扱えるのも利点。
 魔法陣の範囲内では敵の攻撃も防御もそれ自体が分解・無力化される攻防一体の能力であり継戦能力にも優れる。
 最初の魔法陣展開に多少の仕込みを必要とする点、標的が強大なほど分解に時間を要するのがウィークポイント。

○虚実反証(チープ・バックドア)
・自身の肉体を【確定した因果を反転させ無効化する影法師】に変え、レベルmまで伸びる強い伸縮性と、任意の速度で戻る弾力性を付与する。
 主に必中や防御不可、無敵といった効果を持つユーベルコードへのカウンターとして使われるUC。
 後出しの発動でさえ既に起こった現象を打ち消す程の力を持つが、あくまで“確定した因果の反転”である為
 真価を発揮する場面はそれなりに限定される。
 例えば命中率100%の攻撃なら確実に回避できるが、単純な高命中や超高速が相手だと同じ土俵での実力勝負になる。
 単純に影法師への変身による機動力および速度上昇の恩恵もあるが、
 カタリナ当人の美意識はこの姿を安っぽいと感じている為あまり好んでいない様子。

○閃舞剣嵐(センブケンラン)
・【敵さえも見惚れ無防備になる程の流麗な剣舞】を給仕している間、戦場にいる敵さえも見惚れ無防備になる程の流麗な剣舞を楽しんでいない対象全ての行動速度を5分の1にする。
 先述のUC【堕聖の偶像】を(主に心理的な面で)扱いやすくアレンジしたUC。
 変身や加速こそ発生しないが三つ編みを解き魅了の権能を解放する事で敵の動きを封じ、無防備な状態に陥る事を防げたとしても
 その速度を大幅に低下させる高ランクの呪縛に嵌めた上で磨き上げた剣舞によって斬り伏せる。
 権能を完全解放する【堕聖の偶像】に比べると働きかける要因が視覚のみである点、剣舞に応じるのを楽しむ事で
 影響から逃れられる制限の緩さなどほぼ全ての面で劣るが、寿命を削る程の羞恥が発生しない点で非常に有用。
 このレベルの魅了でも十分以上に強力な事、カタリナ自身のモチベーションの差から時として元UC以上の成果を挙げる場合も。
 精神干渉が通じる相手であれば常に一定以上の効果を発揮し、特に対集団戦の無力化に適性が高い。

○幻弄円舞(ファントム・ワルツ)
・【幻影で惑わして】敵の攻撃を躱し【不意打ち】で攻撃する。また、攻撃が命中した敵の【記憶】を奪い、一方的に【敵の戦法や思考】を覚え、同じ敵に攻撃する際の命中力と威力を増強する。
 カタリナの手札の中ではある種最も堅実な戦い方を可能とする攻防一体のUC。
 記憶を奪う異能の強度は敵との力差や攻撃の入り具合によって更に増し、場合によっては敵のそれを根こそぎ奪う事も可能。
 記憶消去をメインにしたり奪った記憶を閲覧する事で情報を得たりといった戦闘以外の活用法もある。
 敵が咄嗟に思いついた一手などはこのUCでは読めないため油断は禁物。その部分は第六感や見切りといった自前の技能で補う。
 絶対的でこそ無いが圧倒的なアドバンテージを取る事が出来る能力、といった位置づけになる。

○征服の聖印(インスタント・スレイブ)
・【自身に忠誠を誓う人格を付与し支配する事】によって、自身の装備する【武器】による攻撃で【魔力刻印を刻んだ対象】を遠隔操作(限界距離はレベルの二乗m)しながら、自身も行動できる。
 カタリナが幾つか備えた精神干渉カテゴリのUCの中でも些か異質な一つ。
 幻惑を軸とし主に知覚を対象として発動する他能力と異なり、魔力刻印を介し直接的に対象へと作用し疑似的に眷属化する。
 また、意思持たぬ傀儡――たとえば甲冑のオブジェ、休眠状態のキャバリア等――は格好の支配対象となり得る。

○武芸百般(オール・ウェポンマスタリー)
・装備中のアイテム「【ダガー】」を《武器改造》した「【屠神霊装】」の効果・威力・射程を3倍に増幅する。
 カタリナの修めた武芸百般の心得を、魔神権能で武器を準備する事で十全に引き出す為のUC。
 剣、槍、斧から弓や銃のような飛び道具、果ては両剣や刃節鞭のような変わり種まで一通りを使いこなす腕前はカタリナ自身の技量。
 元となるダガー自体が何の変哲もない市販品という事もあり、技能的には
 カタリナ自身が魔神権能の《封印を解く》等で大幅に強化した《武器改造》能力によりダガーを再錬成・《限界突破》させる事で漸く
 屠神霊装クラスまで存在を引き上げている、といった感じ。
 負荷による自壊も前提に威力に特化させる事もあれば耐久性を重視する事もありケースバイケース。
 壊れたところで無数に予備がある市販ダガーの強みはこのUCを扱う際にも遺憾なく発揮される。
 UCの形を取らずとも似たような事は出来るけれどUCを用いた方が強力な効果を発揮する技の一つ。

○狂演:偽・鮫狼一体(イミテーション・シャークウルフ)
 『海原に鮫、草原に狼、天の原にはこのアタシ!』『――今や一つ!!』
・海の生物「【サメ】」を元に発生した「【無辜の怪物】」が持つ【奇天烈もとい斬新な映画のような何でもあり】の能力を、戦闘用に強化して使用する。
 マハトマなのか呂布なのか。そもそも何故一つにしてしまったのか。
 分からない……私たちは感覚でユーベルコードを生み出している……。
 元ネタありのSAMEを宿す事もあればノリで適当なSAMEを捏造する事も。
 ただ一つ確かな事は本気のシリアスにおいてこのユーベルコードに出番は無いという事である。

○狼牙天裂(ディスペア・ブレイク)
・敵を【あらゆる不可能を乗り越え全身全霊の一撃】で攻撃する。その強さは、自分や仲間が取得した🔴の総数に比例する。
 カタリナの手札の中では特に一撃を命中させる事に特化したUCである。
 攻撃後には相応の消耗も伴うが、手軽に全身全霊を振り絞った状態へ自分を強化して攻撃できるため
 戦いのイニシアチブを握る決定打を入れる為に使う事も少なくない。
 その真価は打開困難な逆境に追い込まれた際、何と引き換えにしてでも一矢報いるべく意地と執念を込め特攻する際に発揮される
 ……が、泥臭いスタイルは格好つけたがりのカタリナとしては極力取りたくない最後の手段の一つ。


―― カテゴリS:超越権能 ――
 “最優”とされるカテゴリAのUC群をも超える能力規模の分類。
 全てカタリナの宿す魔神の性質に強く結びついている事が特徴。
 桁違いの制御難易度、或いは極端な消耗等といったリスクを伴う禁じ手の類である。

○全ては未来の為に(ワールドエンド・ブリンガー)
・【破滅を以て革新をもたらす己の業】に覚醒して【神狩る魔神“暁の主”の再来】に変身し、戦闘能力が爆発的に増大する。ただし、戦闘終了まで毎秒寿命を削る。
 化身である自分自身を依代としてオリジンたる魔神の存在を呼び起こすUC。
 追放の際に奪われた権能を仮想再現する事で取り戻し、更に過去と現在に跨る全ての存在を未来を導くための礎と定義する事で
 それらに対し絶対的な優先権を得るが、その権能や精神性を猟兵として制御するのは非常に困難。
 大体の状況においては力の断片を引き出すUC【失楽の呪姫】等を用いた方が結果的に発揮できる戦闘力は高いというオチがつく。

○仮想回帰(フェイク・アドヴェント・アゲイン)
・自身の身体部位ひとつを【神狩る魔神“暁の主”の全盛期と同様】に変異させ、その特性を活かした様々な行動が可能となる。
 カタリナの手札の中では最も高次元の権能を振るう事を可能にするが、相応の対価を伴うUC。変異した部位に応じて
 左目:過去を否定し現実を改変する / 右目:未来を見通し意のままに書き換える / 左手:あらゆる干渉を拒絶する究極の盾 / 
 右手:過程を無視して対象を消し去る絶対の矛 / 左足:森羅万象に服従を強いる / 右足:全ての権威・能力を失墜させる
 といった現象を引き起こす。奥の手と言うより禁じ手に近い絶大な力だが、消耗も激しく基本的に一度使うのが限界。

○異聞降臨(アナザー・アヴァター・アドヴェント)
・いま戦っている対象に有効な【権能】を備えた、並行世界の【魔神の化身】(形状は毎回変わる)が召喚される。使い方を理解できれば強い。
 カタリナ自身も魔神“暁の主”の化身の一つであるが、そうした化身の別側面を並行世界から召喚するUC。
 例えば極めて強靭な肉体を持つ黄金の獅子、あらゆる叡智に精通する隻眼の梟、謀略と扇動に長けた蝙蝠の群れ等。
 いずれもポテンシャルは非常に高いが、召喚に応じる際の「この敵が相手ならこれくらいの強さで十分だろう」という
 呼ばれる側の見積もりが大味なのが玉に瑕。

○再現せしは神に仇為す者(リバイバル・ワールドエネミー)
・対象の攻撃を軽減する【有翼三頭の魔狼】に変身しつつ、【森羅万象を蝕み己の支配下に置く瘴気の嵐】で攻撃する。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
 UC【全ては未来の為に】がオリジンとしての暁の主を呼び起こすものだとすれば、
 このUCは彼の魔神が無数に持つ化身の一つを呼び起こすもの。
 十全ならざる化身であるが故に振るえる力の規模も劣るが、それ故に扱いやすさは若干向上している。
 前提として魔神でもその化身でもない猟兵カタリナとして力だけ引き出している状態である為、向上してなお取り回しは難しい。
 主に相手の広域干渉能力に対する瘴気によるカウンターを目的として使用される。
 この姿、有翼三頭の魔狼こそは主神に反旗を翻し数多の同胞を手に掛けた獣性の象徴たる化身。
 過去の亡霊に非ずともオブリビオンとはまた異なる所以から“世界の敵”を冠する罪業の権化。
 後天的に魔神の化身となったカタリナの種族が人狼である直截の原因でもある。

○第一神権 ― progress ―(ファースト・プログレス)
・あらゆる行動に成功する。ただし、自身の【未来への渇望】或いは【使命への執着】を困難さに応じた量だけ代償にできなければ失敗する。
 カタリナを化身とする魔神“暁の主”が産み落とされた際に与えられた最初にして最大の存在意義。
 本来はユーベルコードより更に高次元、オブリビオン・フォーミュラ等の持つ絶対先制に近い権能……であったが
 魔神の零落と共に致命的なまでに損傷。猟兵として存在を錬磨する事で限定的な復元の途上にある、というのが実態である。
 端的に纏めれば要求される代償は事実上の無限リソースであり、理論上の全能。
 ただし発揮される現象はカタリナを器として介する為、限界を超えた際に降りかかる反動は想像に容易い。

○叛逆の黒紅(リベリオン・ダークブラッド)
・【魔神の権能を復元・昇華させた黒紅の大剣】で攻撃する。[魔神の権能を復元・昇華させた黒紅の大剣]に施された【保有ユーベルコードの増幅強化・多重発動】の封印を解除する毎に威力が増加するが、解除度に応じた寿命を削る。
 シナリオ『牙猟天征  ~顕骸殺手起死回生~』3章で開眼した必殺技をものにしたUC。
 その性質上カタリナ自身の成長に合わせどこまでも強力になる最大の切り札であり、
 同時に強い力を発揮するほど負担も劇的に増大する諸刃の剣。


―― カテゴリC:基礎技能 ――
 千差万別の異能であるUCの中にあっての一種の“共通規格”と評する事も出来る能力。
 言うまでもなく超常の異能、強力ではあるのだが……実戦で使われる事はカテゴリBのそれ以上に稀である。
 猟兵としての戦いとして描写されないような(いわゆるリプレイ外フレーバー)戦闘では重宝していたり、
 或いは基礎であるが故に行間で手足の如く使いこなしている……と捉えれば聞こえは良い、かもしれない。

○人狼咆哮
・【激しい咆哮】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
 特に代償も無く発揮できる手軽さを考えると破格の威力と攻撃範囲を誇るUC。
 カタリナは仲間が傷つく事を酷く嫌う為、主に敵陣へ飛び込んで先制の一発として放つような運用が主となる。
 自分一人で戦っている時であれば攻撃と迎撃を同時に行える攻防一体の有用な手札。

○スカイステッパー
・空中をレベル回まで蹴ってジャンプできる。
 加速度合や攻撃性能はUC【天災輪舞】に劣るが、特に代償なく機動力を強化できる便利なUC。
 移動補助として見れば変則性や安定性においては他UCに勝る局面も少なくない。

○シーブズ・ギャンビット
・【ダガー】による素早い一撃を放つ。また、【服を脱ぐ】等で身軽になれば、更に加速する。
 一撃を加速させるというシンプルな能力だが、特に代償も無く繰り出せる手軽さが売り。
 羞恥心や嗜みもあり基本的に服は脱がないが、早くケリを付けたい思いが上回れば脱ぐ事もある。


―― カテゴリEX:非戦闘用技能 ――
 カタリナのUCは多くが戦闘用であるが、それ故に戦闘以外のシチュエーションで有用なものは多くない。
 そんな間隙を補うUC群がこれらの能力である。
 他カテゴリに区分される【架空神権】の事象掌握や【幻弄円舞】の記憶干渉能力は一部この分類に跨る性質も備える。

○天下無敵の八方美人(パーフェクト・コミュニケーション)
・技能名「【コミュ力・礼儀作法・誘惑・情報収集・演技】」の技能レベルを「自分のレベル×10」に変更して使用する。
 持ち前の教養とコミュ力に旅の中で多くの人と関わった経験を合わせて完成したUC。
 情報収集からTPOに応じた最適な話術を構築し、異能ならざる技術のみで相手と打ち解けたり情報を引き出したりする。
 なお、基本的に敵対者以外の相手を欺いたり陥れたりするような手段は取らない。

○衛生兵特級資格(スペシャル・メディック)
・技能名「【救助活動・医術・料理・祈り・拠点防御】」の技能レベルを「自分のレベル×10」に変更して使用する。
 猟兵としての旅の中で取得したUC。助けを必要とする人たちの命を救い、彼らを守る為の拠点を即席で構築する技能。
 ちなみにカタリナの祈りは身に宿した魔神の加護を引き出し相手に与える為のもの。

○やがて生まれ出づる理想郷(デイドリーム・イェット)
・小さな【ペンダントの宝石部分】に触れた抵抗しない対象を吸い込む。中はユーベルコード製の【対象の望みがある程度反映される架空世界】で、いつでも外に出られる。
 旅の中で怪しい占い師に押し付けられたペンダントに付随していた能力。
 架空世界への影響は結局のところカタリナの決定を以てカタリナの魔力等のリソースを消費する事によって反映されるもの。
 現世にその影響を引き継ぐには相応に消耗も増える。
 相手の願いを叶えるというよりは異空間への一時的な対象保護としての面が強い。