天鴉教(てんあきょう)
➡︎石川県付近の離島で信じられていた独自の宗教。
予言の鳥と呼ばれる神を信仰し、有事にこの神を憑依させる人間を現人神として育て崇める。
天鴉教が代々受け継いできた育成法にまつわる古文書によれば、現人神の名前は必ず「不義・無二」という名前を付ける。そのため、チェンパラ時系列の不義は7代目にあたる。
不義・無二と名付けられた子供は来る御迎えの日に向け、数人の世話役の元で一般教養や高校までの勉学と、歌唱の技術を学ぶ。
15歳を過ぎると一定間隔で島を出て島外の文化を知り、都度島内へと知識や物品を持ち帰り外の文化を内部に取り入れる。
ここまでの記述から分かる通り、内部に関しては噂をされる程「邪教」という印象はない。
これに関しては更なる調査が必要である。
予言の鳥
➡︎北欧神話が回り回って日本に伝わり、戦争と死の神オーディンの御使いであるワタリガラスのフギンとムニンが神格化・統合されたもの。
フギンは知恵を、ムニンは記憶を司る。ともにオーディンに属し、日ごと世界中を飛び回っては食事の時刻にヴァルハラに戻り、
戦死した魂たちの総称であるエインヘリャルと宴会の席に着いているオーディンの肩に留まり、彼の耳に見聞きしてきたことを告げる。
現人神が一定期間島外に出、知識や物品を持ち帰り、文化に取り入れるという風習はこれに由来する。
かつてその身を写し取ったとされる古文書には黒と青の頭部を持ち、体全体は黒く、翼が大きく描かれている。
また、隅には「美しき天より尊き喉笛にて、地を這う我らに詩を授ける」とある。
その為、現人神へ施す教育は歌唱の技術と芸術の能力を向上させることを第一としている。
【其身命にて二羽の鴉を宿す。黒き翼にて我等を天へと運び、青き四肢にて我等を赦す】
➡︎ 天鴉教詔伝 てんあきょうみことのりつたえ
の冒頭から抜粋。
予言の鳥が来る御迎えの日(TOKYOエゼキエル戦争)に天から現れ現人神に宿り、我らを救済してくれるだろうという意味。
実際に現れたのは予言の鳥ではなく偶然居合わせたデーモン「ライム」。元々天使であった鴉型のデーモン。
天使としての地位を取り返したかったライムは天使軍団との共闘を謀るが、大天使との死闘の末に片翼を失い、ビルの屋上に堕とされる。同じ場所で生死の境を彷徨っていた不義に、肉片を体内に取り込めば双方が生き永らえるだろうと嘯く。
鴉の姿を模したデーモンであった為、予言の鳥は御使いである鴉を自分の元に飛ばされたのだと考えた不義はその身を口にする。
ラップ
➡︎不義が出会った外の文化の中で、特に自身を動かしたのはラップだった。代々伝わる辛気臭く堅苦しい歌より、己の心に響く激しい言葉の羅列に胸を打たれ、持ち帰ったpcとDTMソフトで密かに制作を続けていた。
完成した曲を動画投稿サイトにてコンスタントに発表し続け、謎の高校生ラッパーIdola Crowとして話題になっていた。
(その活動は世話役達にはバレていたようだが、芸術活動の一環として見做され特に言及されることはなかった)
2013年当時、高校生ラップ選手権が都内で定期的に行われていた。不義は満を辞してこの選手権の決勝戦に出場する予定だった。
が、最終ラウンドが大型量販店の屋上で行われようとしていた直後にエゼキエル戦争が勃発。都内は壊滅、会場は爆風に呑まれた。
不義はその際に戦闘に巻き込まれ、頭部と腕部を損傷。瀕死状態となる。
記憶
➡︎自分が神として育てられたこと、離島で生まれたことなどの生い立ちの記憶がごっそり消えた。
大切に育てられたという記憶は朧げながらにあり、家族や故郷の人々は全て刻逆に飲み込まれて消えてしまったことに怒りを抱いている。(※ラッパーの故郷へのリスペクト精神の現れ)
戦争に巻き込まれデーモンを喰らったこと、Idola Crowというそこそこ名の知れたラッパーだったことや音楽の知識があったことなどは記憶している。
現在の不義・無二は、フギンの司る「知恵」を失うことはなかったが、ムニンの司る「記憶」の一部が欠如してしまっていることになる。
新宿島での生活
➡︎新宿島には最終人類史2021年8月15日に流れ着く。その際アイゼン・ロートという人物に救助され、彼に対しては莫大な恩義を誓う。
身に覚えのない体の文様と禍々しい魔力の翼に戸惑いつつ、ディアボロス一時保護施設でこの世界の全てを学ぶ。
保護期間が終了後にふらふらと歌舞伎町周辺を渡り歩いていた際、明治通り近くで廃墟と化していたライブハウスを発見。勝手に間借りする。
普段はそこで生活しており、配給されたスマホやPCで曲作りに勤しんでいる。
中は簡素なキッチンや人一人寝れるくらいの楽屋、スタジオ用小部屋がいくつかあり、寝食は出来るが風呂がない為付近のホテルや銭湯に通っている。
デーモン「ライム」
➡︎鴉の頭部と人型の体を持つデーモン。偶然にもラップ用語のライムとかかっている。
邪悪に曲がった漆黒の角が一対と、濡羽色の翼が二対生えており、黒いスーツに身を包んでいる。
博打を好み人を賭けて殺生などもしていた、悪魔らしい非道な性格。
史実としてのライム:
『ゴエティア』によると、30の軍団を率いる序列40番の地獄の大いなる伯爵。
召喚者の前にカラスの姿で現れるが、望めば人間の姿にもなる。
王侯の屋敷から財宝を盗み出し望みの場所へ移動させたり、都市を破壊したり、人の尊厳を大いに貶めることができるという。
また過去・現在・未来の情報を教えたり、敵と和解させたりもできるとされる。
ラップ用語としてのライム:
ラップの歌詞を“lyric(リリック)”と呼び、“rhyme(ライム)”はリリックで韻を踏むこと。
通常時BGM
♪爆撃機/(sic)boy,KM
https://open.spotify.com/track/3RsOkQsXvVS9QFQBxDKyyW?si=l-7elaHyTOGInyFJ00psNg&dl_branch=1♫再生(Replay) feat.文鳥/釈迦坊主
https://www.youtube.com/watch?v=65P0PbkLqKA戦闘時BGM
♬GAMEOVER!!/(sic)boy,KM
https://open.spotify.com/track/6agEUXKemGks9OXr2dbQvV?si=ef4f5b8feefb4e17ネメシス形態BGM
⚡落雷 feat. 釈迦坊主/(sic)boy
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