深淵(感情に対する変化)

作成日時: 2020/01/06 21:00:19

【2019/10/2~】


同族だらけの声に紛れていたが、ふと賑やかな声が幾つか減って。
『寂しい』を、はっきりと理解する。

俺様は『バス停』だが、確かに今は『ヒト』をしていた。
そう、『ヒト』のような、ものだった。
…………ならば、すこしくらい『ヒト』のようなワガママを。
素直な『感情』を、思うままに伝えてもいいのでは。



バス停としては常に第三者で居たいから……『ヒト』のような『葛藤』があるけれど。
「あァそうなんだ」と納得を、しないわけでもない。
それならば。落とし主を探す以外に、楽しみ方をひとつ、見つけたような気もするんだ。
……その始まりは、×××、××××××××であるけれど。

気にしてないように見えるのであれば、俺が『ヒト』ではない証拠だろう。
ただ……掛けるべきが、どんな『言葉』であれば良いのか……。
常に第三者で居ようとする俺が『何を』言う口をもつというのか。
静かに考えていたが、分からない。
……それでも俺は、俺様は。
見ていて、……つらかッた。



【2019/11/08~】


『感情』、とやらは、難しい。
俺様の思考と違う、変なコトバがたまに、でているようだが……
…………やはり、『根本は』よくわからない。

バス停がそう思うのは百歩譲ッて良いとして、在り方として、違うとも思う。
複雑だ、わからない。でもわからなくても、…………まァ、いいか。
考えすぎても、眠れぬ夜の供にしか、なりはしねェし。


【2019/12/16~】

爪も牙もない……草食の小動物と、俺様……?
ああ違う。それは恐らく誤解だ。
飼育を…面倒だ、とかそういうのじャない
…勿論そういう生き物と付き合うのが嫌いとか怖い、とかでもない

……『優しい国』の生き物を、怯えさせたりしないか心配なんだよなァ
恐らくは、俺様が心配するほど……繊細でもないんだ、ろうけど。


【2020/01/05~】

おい毛玉。お前の名前が『ピューレ』と決まッた。
お前と一緒に国を出てきたあいつは『アム』だッてよ。
……おいやめろそんな目で俺様を見るな毛玉。
やめろやめろ、そんな「何故名付けられた名で呼ばないのか」みてェな顔をするな!
そうでなくとも、……基本種族名以上までで、名前は呼ばねェんだよ俺は。
いいか、毛玉。どうもお前は物怖じしないようだから、実力で呼ばせてみせろ。
――……それまでには。
動物の言葉を理解する術式を、模索しておいてやるよ。