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作成日時: 2022/04/23 21:34:27
敷かれたのは魔法陣。
触媒を配置し、目を閉じる。、
魔力を巡らせれば、それは深紅色に疾駆する。
そして、声を上げ、歌うように言葉を紡ぐ。
 
 そ     そ 
「素に銀と鉄。礎に石と契約の大公。」


「降り立つ風には壁を。」
 
 しほう                 さんさろ
「四方の門は閉じ、王冠より出で、王国に至る 三叉路 は循環せよ。」
 
歌えば歌うほどに、輝きは増していく。
ばちり、ばちり、と刻まれた魔術刻印が浮き上がり。
光は解き放たれ、妖精のように乱舞する。
風が吹き荒れ、嵐のように場を激しく乱す。
 
 みたせ みたせ みたせ みたせ みたせ
「閉じよ。閉じよ。閉じよ。閉じよ。閉じよ。」
 
「繰り返すつどに五度。」
 
         とき
「ただ、満たされる 刻 を破却する。」
 
今ここに陣は敷かれた。
告げられる言葉はさらなる紡ぎの時。
解き放たれた魔力は蒼雷のように周囲に散りながら爆ぜる。
ちりちり、と大気が焦げていく。
触媒となるそれを祭壇においたまま、紡ぎの詩を綴られる。
 
     
「――――告げる。」
 
 なんじ
「 汝 の身は我が下に、我が命運は汝の剣に。」
 
                 ことわり
「聖杯の寄るべに従い、この意、この  理  に従うならば応えよ。」
 
呼び起こす為の詩。
呼び覚ます為の歌。
紡がれる歌は黄金の歌を歌う。
紡ぎ解かれる魔力は黄金色を帯びて散らして。
蒼雷は高く鳴り、空気を焦がし、風は荒れ狂う乱気流のよう。
深紅色の魔法陣から立ち上る神々しき光はさらに乱舞する。
 
    ここ
「誓いを此処に。」
 
   とこよ すべ   な
「我は 常世  総ての善を生す者、」
 
   とこよ すべ   な
「我は 常世  総ての悪と為す者。」

息を呑む、眼が疼く、脳が焼ける。
燃えるような魔力の奔流を感じる。

     なんし  め せかい
「――されど汝、その眼に未来を閉ざせ」

なんじ
「汝、瞳の檻にて世界を満たせ」
         せかい
「汝の目こそが我が現実となる」

目を開く、黄金に輝く瞳を向ける。
力強く、か細いその眼を。
 
 なんじ さんだい ことだま まと  しちてん
「 汝   三大 の 言霊 を 纏 う  七天 」
 
その歌によって紡がれた運命。
今ここに運命の夜は紡がれた歌によって。 

くさび       あらわ
「楔を千切り、砕き、顕れたまえ――!天秤の守り手よ―――!」
 
かくて――――"儀式"はここになった。