仮案帳-宵-

作成日時: 2020/01/22 19:36:57
【皆紅】

明滅しそうな程のくれなゐ尽くし
見慣れぬせいか瞬きも増えるようで
漫ろ歩く背について行く

花束、ですか?

惹かれるものをひとつと言われるも
種類も多く迷いに迷う─末に選んだのは花金鳳花
花屋の人に教えてもらった花言葉にもなるほど、と
花世さんへ贈られる花束へ添えた一輪

受け取ったあなたの頬に灯った彩り見れば
綾さんの衣端くいと抓んで
くれなゐ色、ですね
なんて

目的果たし忘れてならぬもうひとつ
たぴる

ずらり並ぶ行列も飲食となれば眸に宿る気合い
味の多種制覇狙うならば手が足りぬと
酒を手にゆるり佇むユルグさんを無理矢理引っ張り最後尾へ
歩き進みながらも振り返り二人呼ぶ声

そんな姿に最早
大人ぶる子供の姿はひと色もないだろう