挿話

作成日時: 2019/12/19 00:24:24
花世/f11024と

瞬き応じるように羽搏く子らは
触れたら壊れて、しまいそう

星繋ぐよな軌跡を辿って
視線の先にはあなたの灯
零れる呟きに優しい子だと微笑って
そうね、春爛漫の天の下を游ぶ様は
きっと一等、美しかろな

瞬き一つと吐息を零し花の嵐に酔いましょう
僕も硝皚より差し出す掌返して招きましょう
舞い落ちるたび散った光と星が歌うなら
まるで地面も忘れたようで
舞い散る花の嵐の季節のようで
まだ長い夢を見ているみたい

さいごに見る夢たちはあの子らを春へと連れ去るかしら
ほらあそこに、と指さす先には北天の星一つ