挿話

作成日時: 2019/12/25 00:53:07
花世/f11024と

繋ぐ手が夜気に悴むのなら
注ぎ満たすのは甘いココア
ながい夜を渡るお供にしましょ
仄か石の灯りのように
ぽうっと熱を宿すよに

深々とした夜の裡では
あなたの髪の流れるたびに
星のさざめく音のするみたい
色が散るのを星の流れるように追っている
その向こうに瞬く星は、
互いに呼びかうようにも、見えるから
届かぬ距離を埋めるよに傍の花世に手を伸べる

これだけ星の流れる夜に
ねえ、あなたなら何を願うかしら